見出し画像

ぼくがビックリマンから学んだこと:第42弾〜悪魔対天使シール誕生に欠かせなかったエッセンスは、スーパーマリオと水戸黄門だった!?

ビックリマンを愛するみなさん、こんにちは。

ビックリマン大好きライター・いしかわごうです。

今回は、前回のコロコロ創刊伝説の続きを語りたいと思います。

ビックリマンの秘話を扱った本編は、このような3話構成でのラインナップでした。

・コロコロ編集部員・柏原順太のビックリマンとの出会い
・ビックリマンの生みの親である反後博士によるビックリマン誕生秘話
・大ブームゆえに起きた社会問題と、コロコロと示した解決策

前回は、コロコロ編集部員だった柏原さんの話を紹介しました。

2回目は、ビックリマンの作者である反後博士によるビックリマンシールの誕生秘話が中心でした。インタビューなどでも読んだことはありましたが、コロコロ創刊伝説の中では、知られざる事実も多くて、面白かったですね。

■悪魔対天使シール以前にもビックリマンは存在していた?

 いわゆる、「ビックリマンシール」と言われているのは、1985年に発売されたビックリマンチョコの悪魔対天使シールからのものを指します。

 というのも、実はその悪魔対天使シールの前にもドッキリシール、まじゃりんこシール、特ダネシールなどなど・・・・企画を変えながら、ビックリマンシリーズ自体は発売されていたからです。


 ただ、どれもヒットしたとは言いがたく、上層部からはビックリマンシリーズ自体を中止の声が上がっており、これがビッグリマンシリーズのラストチャンスだったと言います。


■スーパーマリオに学んだ、キャラクターとストーリー性!?

 反後博士がまず考えたのは、シール1枚だけを独立させるのではなく、シール同士に関係性を持たせること。

 例えば、当時、子供達の間で流行っていたのが、「ホラー」。お化けやゾンビなどの怖いものです。そこで「悪魔」のシールを作り、その悪と戦う「天使」のシールも登場させる。こうやって悪魔と天使という対立構造を取り入れたわけです。

 この時に意識したのが、キャラクターやストーリー性。
当時はファミコンが大ブームで、中でもスーパーマリオブラザーズが圧倒的な人気を博していました。そこで反後博士「マリオがピーチ姫を助ける」というようなストーリー性や、マリオに出てくる様々なキャラクターが人気を集めていることにも注目。

■ヘッドシールのヒントは、ファミコンの「隠れキャラ」から?

特にファミコンでは「隠れキャラ」が話題になることがあったので、そういう存在も意識したようです。確かに、子供の間ではそういう情報が飛び交っていましたからね。

そしてこの「隠れキャラ」という発想が、おそらくレアな存在であるヘッドシール「スーパーゼウス」にも繋がっていくのだと思います。

■最後のピースを埋めたのは、「水戸黄門」の助さん格さん!?

これだけで企画としては十分に面白そうなのですが、反後博士は「まだ何かが足りない」と感じていたそうです。

 そんなある日。
テレビで「水戸黄門」が流れていた時に「これだ!」と気づきます。

黄門様に仕える助さんと格さんを見て、正義の味方を守るという概念に注目するんですね。

そうやって誕生したのが「お守りシール」です。

正義の味方である「天使」と、天使を守る「お守り」。そして悪の存在である「悪魔」・・・・水戸黄門が「天使」、助さんと格さんが「お守り」、悪代官が「悪魔」ですね。

天使と悪魔による2項対立ではなく、3すくみのアイディアが完成します。これによって、一気に構造に奥行きが出てきました。

確かに、ビックリマンシールは「お守り」という存在が絶妙に効いているんですよね。ただ水戸黄門から3すくみのエッセンスを得ていたのは知りませんでした!

これらのキャラクターをグリーンハウスにコミカルに描いてもらって、悪魔対天使シリーズは誕生したというわけです。

ちなみに水戸黄門は第1弾で、しっかりと登場してますよ。

とはいえ、第1弾発売当初は、なかなか売り上げが伸びなかったと言います。それでも、シリーズが第2弾、第3弾と続いていくうちに、じわじわと人気が出てきたというわけです。

そして人気が出てきたものの、子供達が情報に飢えている時期に、コロコロで特集を組んで人気が爆発!

・・・・しかし、それゆえに様々な社会問題も起きてしまいました。

それをコロコロがどう向き合い、一緒にどう解決したのか。

次回の3話目でそれが語られていました。

では、今回はこの辺で。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

続きをみるには

残り 0字

¥ 100

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

ご覧いただきありがとうございます。いただいたサポートは、継続的な取材活動や、自己投資の費用に使わせてもらいます。