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後半のゲームを掌握した守田英正の戦術眼と、2得点を呼び込んだ鈴木雄斗がもたらした積極性。そして新井章太が見せた、魂のビッグセーブ3連発。(天皇杯ラウンド16・湘南ベルマーレ戦:3-1)

等々力競技場での天皇杯ラウンド16・湘南ベルマーレ戦は3-1で勝利。

 ターンオーバーで臨んだ試合でしたが、先制されても慌てることなく、後半に巻き返しての逆転勝ちとなりました。

 リーグの広島戦から準備期間は二日間。さらに週末にはリーグのベガルタ仙台戦を控えているため、この天皇杯をターンオーバーで臨むことは既定路線とも言えました。サガン鳥栖戦翌日に関東学院大学との練習試合を組んだりと、鬼木監督もこの天皇杯仕様のチームの準備を進めていました。

 そういう意味では、いつもとはゲームの見どころが違った試合でしたし、観戦していた人も、普段との比較もできたのではないかと思いますね。ゲームレビューでは、そういったポイントにも触れながら、語っております。

今回のラインナップはこちらです。

1.「自分とタサさん(田坂祐介)がどっちに降りるかというところで、少し横並びになることがあった」(下田北斗)、「前半は、正直にボールを動かし過ぎて、むこうのプレスのベクトルにはまってしまったところがある」(奈良竜樹)。奪いどころを作らせてしまった前半のビルドアップ。
劣勢を強いられた原因はどこにあったのか?

2.「ああいう狭いところは、相手も来ないだろうと思ってあまり警戒していない。意外と抜けることができるので。流れが悪いときほど、一人外せると局面が変わる。僕は積極性がないと何もないような選手なので」(鈴木雄斗)。2得点を呼び込んだラルフが見せた、勇気ある突破と強気の競り合い。後半10分間の逆転劇には何が起きていたのか。

3.「相手の視野の中でボールを動かしていて、人が動いていなかった」(守田英正)。なぜモリタが入った後半から、チームは蘇生できたのか。相手の届かない「場所」でボールを引き出し、飛ばすボールを織り交ぜてゲームを掌握し返した戦術眼を読み解く。

4.「あれは出て行かないで、シュートを待とうと思った」(新井章太)。無我夢中だったのか。それとも落ち着いていたのか。「冷静でしたよ」と語る、魂のビッグセーブ3連発を振り返る。

5.「このゴールは次につながると思っている」(斎藤学)。等々力で生まれた移籍後初ゴール。らしさを取り戻し始めたマナブが、これから向かう方向。

以上、5つのポイントで全部で約7500文字です。どちらかというと、チームが巻き返した後半の要因を読み解きながら、アクセントを加えた選手個人にフォーカスしている内容です。

なお、プレビューはこちら。

では、スタート!

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