見出し画像

試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ2nd第2戦・名古屋グランパス戦)

7月9日はパロマ瑞穂スタジアムで名古屋グランパス戦です。

第2ステージの開幕戦では仙台に3-0で勝利し、好発進できました。

 守備陣が好調ですね。

直近の6試合のうち、アビスパ福岡戦をのぞいた5試合で完封。総失点数もリーグ2番目の少なさとなっています。

 そんな話題を谷口彰悟に振ったところ、「らしくないっすね。いい感じじゃないですか」と笑っていました。それでいて、仙台戦では2-0になってからの試合運びに課題を残したからなのか、そこに関する冷静なコメントも口にしていました。

「ボールを持たれる時間帯が増えてしまい、緩めてしまったかなというのはあります。でもみんなの顔を見ながらやっていると、キツそうだなとも感じていました。休みながら、引くところは引いて、体力を回復しながら、カウンターを狙っていく。最後のところはやられないようにしながら、そういうやり方ができていたと思います」

 3-0という結果ながら、淡々と勝ち切ったようにも見えました。実際、試合後のロッカールームもみな冷静だったそうで、なんだか勝ち慣れてきた印象を受けます。そのへんの感覚について聞くと、去年との変化をこう話してくれました。

「今年は完璧に内容が良くて勝ち切った試合は、あまりないんですよ。でも、やりながら負けないなという手応えはつかめています。気づいたら1-0、2-0、3−0という結果で、試合が終わっている。去年は良い内容で勝ったら、『ワー!』と喜んでいたし、それが決して悪いことではないと思いますけど、今年は勝ったときに喜びはしても、『次』という感じですぐに切り替わっている。良いサイクルになっていると思います」

 去年のように連勝もあるけど連敗もある、という波がなくなっているのは確かだと言えると思います。

 サッカーは試合中のほんのちょっとのきっかけで、どっちにも転ぶこともあるスポーツなので、ちょっとのことで動じない強さを身につけるのは簡単ではありません。ただし今年に関していえば、リーグを折り返してもなお崩れなくなってきているのは、チームとしての強さが、確かなものになってきているのかもしれません。

 ではこの名古屋グランパス戦の見どころをディープに語ってみたいと思います。今回のラインアップはこちらです。

1.「相手は勝っていないので、何ふりかまわない状態でくるかもしれない」(中村憲剛)。下位に低迷するも、一発がある名古屋の攻撃は要注意。そして前回の対戦から学ぶべきことは?

2.気になるスタメン予想は?交代カード3枚にも注目。

3.「背が大きいということは、逆に足元に弱かったりもする。そういう相手の弱いところを突いて崩せるようにしたいですね」(小林悠)。名古屋戦ではファインゴールが生まれやすい?それが偶然ではない理由。

4.「サイドは難しいね。必死になって自分の映像を見ているよ。基本的に真ん中の人間だから、新鮮。またイチから勉強してます」(中村憲剛)。「左のケンゴ」を、いかに効率的に輝かせるか問題。それに関する本人とチームの取り組みを検証する。

5.「最近、ちょっと(ゴールが)近づいている気配はありますね」。得点の匂いが漂うセットプレー。初ゴールを決めた瑞穂で、谷口彰悟の今季リーグ戦初得点は生まれるか。

 以上の5つのポイントで、冒頭の文章も含めると全部で約6500文字です。「名古屋戦ではなぜファインゴールが生まれやすいのか」、「左のケンゴ問題」、「瑞穂でJリーグ初ゴールを決めた谷口彰悟のコラム」などなど読みごたえあると思います。

では、スタート!

ここから先は

6,223字

¥ 200

ご覧いただきありがとうございます。いただいたサポートは、継続的な取材活動や、自己投資の費用に使わせてもらいます。