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「署長シンドローム」を読んで|こんな署長の元で働いてみたいな

1冊小説を読みました。本の名前は「署長シンドローム」です。
美しき美貌をもち、署の誰からも愛され、他の警察署からも何かと用事を作って会いに来る人まででるくらい人気の署長とその下で働く副所長が主役の警察署物語です。

テンポよく進む物語の展開が小気味良いのが特徴の作品でした。
今ちょうど読んでいて、読み始めると止まらなくなった一冊なので今日の記事で紹介したいと思います。


マイペースなのに、常に物事の本質を捉え、最善の判断をしているやり手の署長

物語の主人公は、美しき美貌の持ち主の女性である。目を合わせるとたいていの男も女も見とれてしまうほどのパワー。美しさが武器になっている人である。

美しいだけではなく、署長の手腕もすばらしい。わからないことはわからないと言い、前例や根拠のないことはやらない。仕事はどんどん部下に振っても気に掛ける面倒見が良い上司。

どんなに忙しくても、「食事はきちんととってください」がモットーの署長は上司の鏡にも思える人。それが物語のヒロインともいえる署長

いつも忙しく、部下と署長の間に挟まれるも、まんざらでもなく仕事熱心な副所長

署長がヒロインなら、本物語の主役はいつも心配性な副所長ではないだろうか。いつも署長と部下との間に挟まれてストレス満点。

ただ、そのストレスもまんざらでもない感じで、うまく処理していくベテラン警察官であり、副所長も務める。

物語は、この副所長の目線で描かれていく。

警察署が前線本部(捜査本部)を立ち上げて、犯人を追い事件を解決していく様はとても痛快です。

今日本が平和なのは日本が外国人に対してそれなりに優しいことが貢献しているのかもしれない

本節の中で、犯罪組織がなぜできるかの説明があったのが一つ学びになった。ここでは、その考えをお伝えする。

最近の日本の論調は日本に住む外国人に優しすぎる。日本に住む日本人を大切にしよう。という論調がある。それはとてもわかる。確かに生活保護の不正受給など実際あり、日本人が稼いだお金を楽する外国人が吸い取っているイメージがある。

ただ、本書で説明のあった犯罪組織がなぜできるかは参考になる意見だと思った。本書の舞台の日本は、観光に来る外国人には優しいけど、住もうとする外国人は冷たいと書かれていた。

きびしい環境におかれた外国人は、激しいいじめに遭いとなって、疎外される。疎外されたものは、疎外された者通しでグループを作る。不良グループの成立だ。構成メンバーが成長した後、その不良グループが犯罪組織となるようだ。

そう考えると、今の日本は、観光だけでなく日本に住む外国人にも優しくなっているのではなかろうか。現に日本に住みたいという外国人はたくさんいる。

一つの面で見れば、外国人に日本のお金を使いすぎという見方もあるが、見えないところで犯罪組織を作ることを未然に防ぐ効果があり、平和が維持できているとも言えるのではないでしょうか。

本作は「隠蔽(いんぺい)シリーズ」のスピンオフ作品|本編が気になる

おもしろかった「署長シンドローム」。この物語は「隠蔽捜査」という作品のスピンオフ物語のようだ。「隠蔽捜査(いんぺいそうさ)」は全12巻もある。

舞台は大森署。そこには、名署長の竜崎伸也がいた。その署長が途中で神奈川県警刑事課部長として転勤。その後に大森署に署長になった女性署長の物語のようである。

「隠蔽捜査」も気になるし、作者の今野敏さんは多くの作品。とりわけ警察物語を書かれているのでとても気になる。是非とも他の作品を読んでみたい。

#3行日記  : いつも本を読んでいる途中が記事を書くタイミング

本のことを記事にするときは、読み切った後に構成を考えて書きたいのだが、いつも読んでいる途中になってしまう。読んでいる途中の方が、記憶が新鮮で、書きたい衝動に駆られるのかな。。。ということであと少しで読み終わりますが、このタイミングでご紹介となりました。


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