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長生きがもたらすもう一つの側面。寿命が延びるメリット・デメリット両方と付き合っていこうか

百花という本は、ふとAmazonのおすすめで出てきたので聞いてみた。
正直なところ、初見は何の話なのかわからなかったし、興味があったかといえば無かった。

しかし、読んでよかった。物語の中盤以降はのめり込んでいった。
これは、認知症の話である。

認知症は現代の長寿社会に避けて通れない病気

認知症については、言葉を選ばず言えば老人の「ボケ」のこと。
本書を読むと、自分のこと、自分の家族のことのように思えてしょうがない。

本書は、いかに認知症が恐ろしいか、対応していけばよいか、疑似体験できる。軽んじていた自分に気づかせてくれた作品であると思う。

【常にバランスを保つ】人は代償を払いつつが長生きするようになった

物語の途中に、認知症の疑いのため、病院を診療する場面がある。そこでの医者が言葉が印象に残った。

人は長生きをするようになった、しかしバランスをとっている
といったニュアンスの言葉だ。

もともと人は50年しか生きられなかった。しかし、生活環境や医療環境が改善したおかげで長生きできるようになった。
しかし、メリットだけを享受はさせてくれない。長生きすれば、それまで表に出てこない不調がでてくるものだ。

1つめ:ガン

一つ目はガンである。長生きすることで増えた病気である。人生50年時代にはガンにかかる前に亡くなっていたが、長生きするようになって高齢になってガンに罹患するリスク(機会)が増えたのだと言えよう。
(正確には、昔はガンそのものが発見できなかったからかもだであるが・・・)

2つめ:認知症

さらに人が長生きするようになり、出てきたのが認知症である。脳細胞の異常である。本書を通して認知症は残酷であり、付き合っていかなければならない病の一つであると感じた。

本人からしてみれば、自分は正常と思っていても、日に日に記憶が奪われていく。ほんの少し前のことを忘れてしまう。とてもとても恐ろしいと思う。
物忘れがひどくて、忘れてしまう、名前が出てこないとは次元が違う。
食事をしたこと、人にあったこと、それ自体を忘れてしまうのだ。

周囲の人からみると、人が変わっていくのである。謙虚だった人が欲望の塊の人になったり、分別ある大人が、急に聞き分けのない子供のようになっていくのである。これは、脳の外側の機能から失われていくためで、個性の一つとなっている理性が削られていくからである。

100年時代を生きるため、長生きする後半人生を充実させ、認知症を自分事と考えて生きよう

認知症は、高齢になるとどうしてもかかっていく病。
自分の親類にも100歳くらいのおばあちゃんがいたが、今思えば完全に認知症で亡くなったんだぁと今更ながら思う。

こんな症状があった
・見えないものが見える
・コミュニケーションがとれない
・どんどん自分が自分でなくなっていく

認知機能低下は、運動機能や基礎機能も低下させるので
・動けず寝たきりになる
・血流がうまく遅れなくなる
・免疫低下して病気にかかりやすくなる(肺炎など)

まさに、認知症の症状で、この通りの症状がでて亡くなってしまった。
人間の生物としての限界:100歳があるのだろうと思った。

ただ今はこれが限界で、認知症ともっと上手く付き合える方法が確立されれば、もっと平均寿命や健康寿命は延びるかもしれないけど。

長生きメリットをしっかり享受

百花を読んで、ふと脳裏に浮かんだ本は、LIFE SHIFTという本である。

この本を読んで考え方が変わった。60歳の定年を迎えて悠々自適に生きたいから、生涯現役の方が良いとの変化だ。
定年後は思ったより長く人生が続く。悠々自適生活は、最初の1年くらいはいいのかもしれないが、飽きてしまうようだ。

であるなら、生涯現役でずっと仕事をし続けるのも良いと考えを切り替えたのである。

長生きデメリットをしっかり見据えて

今まで、長生きのメリットしか見えてなかった自分がいた。誰しも襲いかかる可能性がある認知症の実際を教えてくれた作品がこの百花である

若い方だと遠い存在と思うかもしれない。けれど、自分にとってはかなり身近に感じる。まだ心の準備は全然できてなくて、怖いのが正直なことだけど、これから準備を整えていこうか。

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