政治家の選び方

もうすぐ選挙ですが、今まで投票に行ったことがない人を念頭に、どういう基準で投票すれば良いか、僕の考えを伝えます。

①問題意識
各候補者の選挙公報や公式サイトを読んで、候補者がどの社会問題に取り組みたいのかを見ます。そこに候補者の問題意識が表れています。

その問題意識が、あなた自身の生活や仕事での困難や、あなたが関心がある社会問題と近いかどうかをチェックしてください。

そんな基準で良いのかと思うかもしれませんが、それで良いんです。あなたを幸せにする仕組みを作るのが政治家の仕事で、それをあなたが審査するのが選挙です。

②政策
次に政策を見ます。政策は具体的でなければなりません。ふわっと「こんな社会を目指します」って書いている候補者がほとんどですが、それだけではダメ。
目指すべき社会を実現するために、どういう法律をいつまでに通すのか、その予算はいくらで、それで社会や生活の何が変わるのか。そこまで説明して、初めて政策になります。

もちろん、その政策を支持するかどうか、決めるのはあなたです。読んでも判断しにくければ、それはあなたの問題ではなく、候補者の政策か政策立案能力かプレゼン能力が足りませんので、容赦なく投票先候補から外してください。

③実績
候補者がすでに政治家として活動してきた人なら、実績も見ましょう。その人が野党であっても、できることはたくさんあります。
「その人がこういう問題提起を議会でしたから、政府がこう動き、社会がこう変わった」という実績こそ、その人の政治家としての能力を証明するものはありません。

④傾聴
政治家の仕事の本質は、「主張すること」よりも「話を聴くこと」にあります。ひとりひとりの言葉に耳を傾け、苦しみに思いを馳せられる人でなければ、他人のために尽くす本物の政治家にはなれません。

機会があれば、ぜひ候補者に話しかけてください。あなたの話を最後まで聞いてくれますか?

候補者があなたの言葉に最後まで耳を傾けるのか、適当に打ち切るのか、それとも自分の言いたいことだけ話すのか。そこにその人の政治家としての本質が表われます。

⑤態度
どれだけ良い政策を唱えていても、その人が本当に政治家として信用に足るのかは別問題です。
政治家の本分は、国会の外にいる人、とりわけ弱き人のために尽くすことです。当たり前の話です。でも、ほとんどの政治家が、自分のために政治家になろうとしています。そういう人は、口で良いことを言っていても、簡単に有権者を裏切ります。
では、どうすれば、その人が政治家としての資質があるかを見分けられるか。機会があれば候補者の演説を聴いてみましょう。その人が、聴衆や他の候補者へ人としての気遣いができているか、過去の自分たちの判断ミスを率直に認め謝罪するか。支援者への感謝を忘れないか。そういう常識的な目で、その人の人間性を見てください。有権者をバカにする人は論外です。

以上、政治家の選択方法を整理してきました。
究極のところ、「あなたのために尽くす政治家」こそ本物の政治家です。
残念ながら「自己実現」や「正しい主張をすること」を政治家の仕事だと勘違いしている人がたくさんいます。でも、本物の政治家やその素質がある人も、少ないながら確実にいます。

そういう人を見いだし、投票し、支援し、そして道を間違えそうになれば叱る。
そうやって、本物の政治家たちと共に歩んでいけば、必ずこの社会は、そして私たちの生活は良くなります。


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