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本を書いています。

Vol.14 結果と過程について。

拙著『「面白い!」のつくり方』、ついに発売まで1ヶ月を切りました。原稿もあとは最終確認を残すのみ。カバーデザインもできてきました。カバーイラストには、自分が過去に描いたイラストを採用してもらいました。ここまでくると、いよいよ本の形になって手元に届くのが現実味を帯びてきた感じがします。

思えば、本を書こうと思ってから約9ヶ月ほどの時間が経ちました。今までいろいろなものを作ってきましたが、ここまで継続的に時間をかけて1つのものを作ったことはなかったかもしれません。結果だけ見てしまえばたった1冊の本ですし、読もうと思えば数時間で読めてしまうくらいの分量です。しかし、出版という一つの結果も大事ですが、ここに至る過程もまた大事だと思うのです。

最近、ものごとすべてにおいて「結果も大事だけど過程の方が実は大事なんじゃないか説」ということを考えています。

例えばスポーツ。私は3歳から高校まで、わりと本格的に水泳をやっていた経験があります。スポーツにおいて結果はもちろん大事なのですが、当然ながら全員が世界記録を出せるわけではありません。じゃあ、結果を出せなかった選手の活動は全て無駄だったのかというと決してそんなことはなく、「結果のためにどれだけの努力をしたか」という過程こそが、その人にとって人生の糧になるのではないかと思っています。事実、スポーツ経験者は社会に出ても体力面・精神面において、人一倍強い芯を持っていたりします。

勉強についてもそうです。以前、学校の勉強はその内容もさることながら、「勉強することの大切さを知る」ということが大事であるというようなことを書きました。テストで良い点を取ることももちろん大事なのですが、それはあくまでも結果という一つの「点」に過ぎず、そこに至る「線」の方が、実は重要なのではないかということです。テストの点が良かったときは、たまたま運が良かっただけかもしれないし、逆にダメだったときは体調が優れなかっただけかもしれません。もちろん言い訳をしても無駄ですが、ちょっと世の中「結果至上主義」になりすぎなのではないかと思うことがあります。

同様のことが、仕事についても言えます。仕事で目立つような結果を出せるのは素晴らしいことではありますが、それは当然一人で成し得たことではないでしょうし、結果だけを見てその人が優れていると評価してしまうのは、やや早計かもしれません。しかしながら、過程というのは周囲から見えづらく、評価しづらいということもまた事実です。

何が言いたいかというと、どんなことでも「結果はどうあれ過程を楽しまなきゃ損」ということです。例えば本を出版したいと思ったときには、その過程で「書くの大変だな」とか「面倒くさいな」と思ってしまったら、何とか本が完成したとしても、あまり身にならないと思うのです。逆に、全ての過程において努力を惜しまず、むしろ心から楽しみながら作業した方が達成感も大きく、次につながるのではないでしょうか。

何となくそんなことを考えながら、本づくりの最後の局面を存分に楽しんでいるところです。もちろん、いい結果にも期待したいところですが…。

↑いよいよ今月末発売です。紙も電書も予約はすでに可能ですので、良かったらぜひよろしくお願いします!

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