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変なマンガを描き始めて約1ヶ月の感想と、始めたキッカケについて改めて。

長いです。

「ご覧のスポンサーの提供でお送りします」(以下ごらスポ)という変なマンガを描き始めて、約1ヶ月が経ちました。その経緯については以前書いた通りなのですが、何となく思いつきで描き始めたものの、見てくれた人にどう受け取られるのか、果たしてうまいこと続くのかどうか、まったく検討もなくスタートしていました。しかし、これが自分が思った以上に反響がありまして、ちょっと予想外でビックリしました。みなさま本当にありがとうございます。

記録も兼ねて、主なマンガ投稿サイトの現時点でのアクセス解析です。

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◎ マンガボックス インディーズ 総PV数:13,357/お気に入りユーザー数:789/総コメント数:136/週間コメント数:最高1位/月間コメント数:最高1位

◎ LINEマンガ インディーズ 総PV数:25,138/総いいね数:681/総コメント数:52/読者数:338/全作品総合ランキング:最高48位/ジャンル別ランキング:最高11位

◎ 少年ジャンプルーキー 総PV数:28,750/総いいジャン数:159/総コメント数:47/総合人気ランキング:最高1位/ジャンル別ランキング:最高1位

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更新頻度など条件が違うので単純比較はできませんが、各サイトとも「原始人A」の3〜5倍くらいの数字でした。特に、少年ジャンプルーキーで総合1位(5日間くらいでしたが)というのは、なかなか取れるものではなさそうなので、ジャンプ黄金期世代としては純粋にうれしかったです。正直、ジャンプとは違うよな〜と思いながらドキドキ投稿していたのですが、まったく王道っぽくないのが逆に目立ってよかったのかもしれません。

全体的な傾向として「原始人A」もそうなのですが、自分の漫画は通常よりコメントを多くつけてもらえる傾向にあるようです。特に今回の「ごらスポ」は突っ込みどころがある感じの作りになっているので、毎回「○○かと思った〜」とか「今回は分かった!」というコメントを書いてもらえることが多く、大変ありがたいなぁと思っている次第です。

たくさんのコメントから冷静に(エラソーに)自己分析すると、今回のマンガは、

・スマホでサクッと読める

・毎回答えを考える楽しみがある

・明らかに他のマンガとは異質

というあたりが、ウケる人にはウケてもらえた印象です。「中毒性がある」というコメントもあり、うれしい限りでございます。

といった感じで順風満帆…かと思いきや!ちょうど昨日、新しい投稿サイトがオープンになっていたので投稿してみたのですが、これがまた勉強になりました。講談社の「DAYS NEO」というサイトなのですが、なんと投稿された全作品について、プロの編集者(講談社7誌100人)が見てコメントを書いてくれる上に、さらに、担当希望が出されると投稿者側から逆指名できる…という凄いことになっています。

もともと商業向けに描いているわけではないので、あくまでも腕試しに…と言いつつあわよくば…なんて下心もうっすら持ちながらドキドキ投稿してみたのですが、速攻で丁寧なコメントが返ってくるわけです。ド深夜に。

現状2名の編集者の方がコメントをくれたのですが、

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・面白い!笑 しかし、やはり一発芸!この発想をもっと活かせないか。。。。センスはあるので、一つキャラクターを作って、16pショートでもいいので長尺の話を書いてみて欲しいです。

・これは企画としてパッケージングされていてよいですね!…(中略)…ですが、もう少しだけ前段のマンガ部分にヒントがあると、良いのかなと思いました。…(中略)…ちょっとした親切な工夫で、瞬間での笑いを提供できる気がします。企画は良いので、再考おねがいします(注文)!

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いやー。ホントにありがたいです。プロの方にこうしてホンネで打ちのめしてもらえるという、その熱量が凄いなぁと思いました。

今はまだ経験値が全然足りないので、今の感じで続けつつ、もうしばらく修行だと思っているのですが、もう少しできるようになったら、本格的な長尺ものにもチャレンジしてみたいなぁと、本気で思いました。

その反面、やはりプロの世界は厳しいんだなぁということをほんの入り口だけでも体験(それも一瞬で)できたことが、よかったです。そりゃあ、これが例えば広告の世界だったとして、異業種の新人がアイデア持ってきても、なかなか難しいだろうなぁと思いますし。

正直、まだ全然プロを目指せるようなレベルでもないですし、Webで自由に描く楽しさもちょっとだけ覚えてしまったので、今はまだこの先どういうことにしていこうか、自分でも深く考えてはいないのですが。

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で、周囲からはやはり「何で急にマンガなんて描きはじめたの?」と聞かれるのですが、実は大きくは2つ理由があります。

1つめはちょっと真面目な話、あくまでも持論ですが「いまは広告もコンテンツの時代だ」と思っているフシがあるためです。デジタル化が進む中、従来型の一発打ち上げ花火的な広告は一瞬で消費されてしまう傾向にあり、よりWebと連携しての「運用」を視野に入れた「コンテンツ的なるもの」の方が生き残れるのではないか、と思っています。

最近の分かりやすい例で言うと、auの三太郎は、広告でありながらコンテンツとして十分機能していて、ファンと一緒に楽しんでいる感じがします。シリーズものでなくても、ポカリスエットのガチダンスなど、ユーザー巻き込み型のコミュニケーションも、ある意味コンテンツとして成立していると思います。どちらも僕の師匠的な人たちの仕事で恐縮ですが…。

自分が過去に関わらせてもらっていた事例で言うと、日清 カップヌードル「OBAKA'S UNIVERSITY」や、KIRIN のどごし〈生〉「のどごし夢のドリーム」などは、コンテンツ的側面が強かったので、ネット上での評判もよかったのではないかなぁ、と思っています。

ときに継続的に、ときにユーザーも巻き込んで、ファンと一緒に楽しめるコミュニケーション、と言うと今に始まったことでもないのですが、今後はますます広告の体を成していないコンテンツ的なものを作る、ということが一つの方向性としてあるのではないかと思っているわけです。

そんなこともあって、自分でコンテンツ(的なもの)を作ってみたい!という野望がこっそりあるわけです。ハッキリ言って、自分でコンテンツを作れるって最強だなと。僕らの商売は、近い所にいそうでありながら、自身がコンテンツメーカーになることは、まだまだ必ずしも得意ではないのです。そう考えたときに、マンガはこの上なく可能性のあるメディアであることは間違いないです。自分が作るものがそこまでいくとは到底思えませんが、マンガが発展すればアニメ、ドラマ、ゲーム、映画…と、あらゆるコンテンツにつながっていく可能性があるわけです。まぁ、そんな大それたものを自分で作るとまでは、さすがに無理だとしても、ほんのちょっとだけでもその世界を覗いてみて、直に体感できるプラットフォームがこんなにたくさん用意されているなんて、なんとも魅力的な世界だなぁと、改めて実感している所です。

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それが1つめの大きな理由で、2つめは、実は年齢的なことのようです。なんか最近のこの感じ、過去の記事で読んだなーと思っていたのですが、以前かの糸井重里さんがAERA×ほぼ日の特集記事(←この中の「ゼロになって、ちゃんともがく。」)で言われていたことで、まさにこれだなーと思っています。

趣味でも何でもいいから、
簡単には1位を取れないけれどワクワクするものを
40歳で持ってみることって、
その後の人生を大きく左右すると思う。

僕はまだ38なのですが、もうすぐ39ですし、どうもこの「惑う年齢」に差しかかっているのではないかと思っています。ゼロになる。そんなことを思うのも、昔より少し仕事に余裕ができてきたせいでもあるのですが、もしかすると自分にとってのワクワクするものに、今回出会えたのかもしれないなぁと思っています。

しかし、糸井さんは本当に凄いです。ほぼ日を始められたのが50歳って…。

とにかく、マンガも仕事もまだまだ精進あるのみです。押忍。




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