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本を書いています。

Vol.12 言葉の力について。

先日、我が家の子どもたち(小6の娘と小3の息子)の運動会を見に行きました。もう6回目ともなると慣れたものなのですが、今年はとにかく暑かったです…。とはいえ、何よりも運動会を楽しみにしていた子どもたちはたくましく、元気いっぱいな姿を見せてくれました。

そんな中で一番最後の演目は、例年通り6年生による組体操。昨今の事情からか、なるべく危険度の少ない技になってはいるものの、息の合った集団行動で、なかなか見ごたえのある演目です。そして最後には、全員が並んで手をつなぎ、観客に向かって大きな声でこういうのです。

「ありがとうございました!!」

ただそれだけなのですが、柄にもなく何だかグッときてしまいました。それは、単に演目を見てくれたことへの挨拶というだけでなく、小学校最後の運動会をやりきった子どもたちから先生方や両親への、6年間の感謝が込められているように感じられたのです。

言葉というのは、不思議ですね。同じ言葉でも、その伝え方や状況によって、まったく違った印象になります。そして、技巧を凝らして練りに練った言葉ばかりがいいわけではなく、心がこもっていれば、シンプルな言葉でも人を感動させることができるわけです。

長らくデザインという仕事に携わっていますが、「気持ち」や「言いたいこと」を伝えようとする限り、絵だけではなかなか深い真意を伝えることは難しいです。そこはやはり、言葉の力にはかなわない面があります。だからこそ、デザイナーももっと「言葉」について理解する必要があるのではないかと考えています。

今回、本を書くにあたって、意識的に「日本語の勉強」をしてみました。日常的に使っている言葉なのに、まだまだ知らないことがあるものです。そして、たくさんの本を読むことで、色々な人が書いた文章に触れることも多くなりました。「文は人なり」とはよく言いますが、本をよく読み込んでみると、著者の気持ちや人柄が何となく透けて見えるものです。

本を書いていて、そこが一番「怖いな」と感じる反面、面白い点でもあります。執筆にあたっては、素人なりにできるだけ丁寧に、わかりやすく伝わるように書いたつもりです。何とかその気持ちが伝わると嬉しいのですが…。

いよいよあと1ヶ月ほどで発売になります。ぜひよろしくお願いします!!

Photo by Tim Oun on Unsplash

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