見出し画像

タカラヅカとの再会【初めての「ご贔屓」と出会って退団を見届けるまでの話。(4)】

前回の記事から少し時間が空いてしまいました。
私はその間、初めて劇団四季の「アラジン」を観劇したり、初めて礼真琴さんがトップになってからの星組を観劇したりしていました。
いや~、琴ちゃんやっぱりすごいです。圧倒的です。なぜあんなに歌いながら激しい立ち回りができるのだろうか…。また、愛ちゃんのタカラジェンヌ姿に間に合うことができたこともよかったです。

さて。前回はお茶の間で宝塚を楽しんでいた中学時代のことを書きましたが、最後にちらっと触れたように、高校時代はジャニーズに青春を捧げていました。吹奏楽部に入部したのですが、担当した楽器の同じパートにジャニヲタがおり、一気に仲良くなって、部活の時間は練習もそこそこにジャニーズの話や妄想を繰り広げていました。ここで出会った友達(友人Aちゃんとします)が、のちの私のヅカヲタ人生における、キーパーソンとなるわけです。

身も心もジャニーズに染まった高校時代を経て大学へ進んだ私は、AKBにも片足を突っ込みます。宮澤佐江ちゃんという推しに出会い、握手会にも通い、総選挙ではCDを何枚も買って投票しました。
大学時代はジャニーズとAKB、二足の草鞋をはくアイドルヲタクでした。

そんな中でも、私の頭の片隅にはいつも宝塚がありました。スサノオで惚れた音月さんがロミオとジュリエットをやると知り「行きたいなー」とうっすら思ったり(チケットの取り方が分からず断念)、大学の後輩に「スカーレットピンパーネルという面白い作品を宝塚でやるのですが行きませんか?」と誘われたけどバイトで行けないと断ったり(きりまりの月組スカピンでした。なぜ行かなかった?自分!)、佐江ちゃんが出演したミュージカルに元星組トップスターの湖月わたるさんが出演されていたり(一人二役やってました。すごかった。)…宝塚とニアミスする機会はちょくちょくありました。

そんな時、久しぶりに会った友人Aちゃん。
「実はさぁ聞いて欲しいんだけど…」と切り出した彼女、なんと宝塚観劇にハマり出したというではありませんか。
こんな身近にヅカヲタがいたなんて!!と前のめりにその話を聴いたものの、その当時は宮澤佐江ちゃんを総選挙やリクアワで少しでも上位にランクインさせることに命を燃やしていた私は「チケットの取り方分かんないしな~」「どれを観たらいいか分からないしな~」といった具合で、なかなか自分で行こうと言う気持ちにはなれませんでした。

やがて大学を卒業し、私は無事ヲタクのまま社会人になりました。
自分でも全く予想外だったIT企業に就職し、慣れない社会人生活に四苦八苦、いや七転八倒していた私を、Aちゃんがとうとう宝塚観劇に誘ってくれました。
演目は、花組の「ラスト・タイクーン/TAKARAZUKA ∞ 」。
トップスター蘭寿とむさんの退団公演でした。
「北川景子さんがファンだと公言している蘭寿さんの退団公演」という知識だけを握りしめて、私は日比谷へ向かいました。

念願の宝塚観劇はというと…
劇場の絨毯ふかふか~!シャンデリアが豪華!!
皆かっこいい!かわいい!キラキラしてる!脚が長い!当たり前に顔がいい!きれい!っていうか夢眩スパイダーってなんだ??
…はい、これが私の初めての感想です。
何もかもが新しく、目まぐるしく、正直あまりよく覚えていません。笑
ただひとつハッキリと印象に残っているのが、蘭寿とむさんが客席に背中を向けて椅子に腰かけていた姿。「背中で語る」とはこういうことなのかと、その男役を極めた姿に感動したことを覚えています。

その帰りに、Aちゃんがキャトルレーヴへ連れて行ってくれました。
ジャニヲタである私が、キャトルに行って血が騒がないわけがありません。
友人の解説付きで写真やポストカードを眺めながら、「かわいい…」「美しい…」「なんだこの天国みたいな場所は…」と思いながらお気に入りのタカラジェンヌを探しておりました。

そこで、出会ってしまったのです…。
ピンクのドレスを着て、水兵さんの帽子をかぶって、にっこり笑っている彼女。どストライクでした。私はその写真を見るや否や、「私この子好き!可愛い!!なんていうの?この子!」とすぐにAちゃんに聞きました。
それが当時の月組トップ娘役・愛希れいか(愛称:ちゃぴ)さんでした。

愛希さんをえらく気に入った私の様子に、Aちゃんは「今度、月組のPUCKって公演があるから、連れてってあげるよ~」と言ってくれました。
いや〜〜〜今となっては友人どころか恩人です。
それからしばらく私はちゃぴちゃん推しとして、ライトなヅカヲタライフを過ごすわけですが…
私が月組を好きになり美弥さんを好きになるすべてのきっかけになったのが、このキャトルでのやり取りだったと思います。

ちなみに私がそのあまりの可愛さに撃ち抜かれたちゃぴちゃんの写真は、「明日への指針」の舞台写真です。「明日への指針 宝塚」で画像を検索するとすぐに出てきます。
真咲さんの横でにっこりしているちゃぴちゃんが、本っ当にかわいいです。
是非見てください。
そしてちゃぴちゃんが出演するお正月の特別番組「潜水艦カッペリーニ号の冒険」も是非観てください。

ここまで読んでくださった心優しいあなた様、ありがとうございます。

次回は月組と私について、書きたいなと思います。(いつ美弥さんへ辿り着くのか…)

最後に。
この記事を公開する数日前に、ミュージカルをはじめ日本のエンタメを愛する者にとって、とても悲しい出来事がありました。
そんな中でも幕を開けることを選んだカンパニーの皆さんをはじめ、舞台に立つ側の皆さんに尊敬の念を抱くとともに、改めて自分はエンターテインメントに生かされていると感じました。

私は彼女の舞台を観たことがありますし、アーティスト活動を密かにずっと追っていました。個人名義の曲もユニットを組んでいた時の曲も手元にあります。こんなことになって初めて、私は自分が思う以上に彼女のファンであったのだなぁと気づきました。

なかなかにダメージを受けていたので、区切りをつけるためにもここに記します。

私は、私の推しとその周りの方々がいつもいつでも幸せであることを願っています。そして私自身は、そんな皆さんに「大好き」の気持ちを今まで以上に素直に、そしてできるだけすぐに、沢山伝えていきます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?