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10日間のスペイン旅を終えて思っていること

11連休をフルに活用した旅がもうすぐ終わろうとしている。出来上がるまで25分かかるパエリアを待ちながら、バルセロナの夜にこの文章を書いている。

今回はスペインを選んだ。とくにスペインに対して特別な思い入れがあったわけじゃなかったが、漠然と「ジブラルタル海峡渡りたいな」「ユーラシア大陸最先端の地に立ちたいな」といった思いつきからイベリア半島を旅先として選んだ。

結果として、どちらにも行かずにスペインのみだったけれど、大満足。後悔のない素晴らしい旅だった。

今回の旅では、いまこの瞬間を感じることを意識していた。街を歩きながらゴシック建築を観てにおいを嗅ぎ、耳を澄まして肌を駆け抜ける風を感じる。時にはアークティックモンキーズのNo Busesを聴き、サングリアを胃袋に入れながらパエリアを味わう。

そんなことを意識しているうちに思ったことは、結局人間ができることは今ある選択肢はなにかを考え、どれを選んでどのように行動するかでしかないということだった。

もっとシンプルに言うと思考と行動。いくら未来を杞憂しようが、いくら過去の快楽を思い出して懐かしい気持ちになろうが、現実は今にしか存在しておらずその現実に対処できるのは今の自分しかいないのだから。

僕はメンタルの浮き沈みが激しくて、うまくいかないことが起きるとわりと早い段階で落ち込むし、そこから立ち直るのもとても苦手だ。

落ち込み続けるということは、今の状態にフォーカスして自分と向き合っているように見えて、実は過去に固執しているだけだということも理解した。時間は常にアップデートされていくので、起きた事象は全て過去の話。少し落ち込んだとしても今だけにフォーカスを当てるクセがつけば、悩んで動けなくなることもないはずなんだろう。

旅の終わりは、いつも憂鬱な気持ちになる。

日本を発ったときから今この瞬間までの旅路を思い起こして追体験をすると、カレンダー上の期間よりも長い間旅をしているように感じる。でも、自宅や会社のことを考えると一瞬のことのようにも思える。コブクロの“WHITE DAYS”という曲に「永い一瞬の人生」という歌詞があるが、まさにそんな感じ。時間軸が狂った感覚を得られるのは、旅ならではの体験なのかもしれない。

この文章を公開する頃には東京でこれまで通り働いているだろうが、希望に胸を膨らませながら今を生きていこうと思う。


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