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マインドフルな物理空間『The Calm Booth』

5年ほど前でしょうか。アメリカを中心に、マインドフルネスという概念とそれを体現する瞑想が流行りましたよね。本もアプリもたくさん登場し、僕自身も『Serch Inside Yourself』を読んだり『Headspace』に月1,400円ほど課金して瞑想を習慣にしていた時期もありました(今は全くですが)。

今回見つけたサービスは『The Calm Booth』というもので、ニューヨークにオフィスを構える『ROOM』が提供しています。瞑想のアプリ『Calm』はいくつかのパッケージに沿って音声を聞きながら瞑想を習慣化できる、人気のアプリ。また『ROOM』は一人用のパーソナルスペースを持てるプロダクトで、公衆電話くらいの空間にテーブル・椅子と防音壁、電源プラグがついていて中で集中して作業ができるのが魅力です。

瞑想アプリとリアルな空間と協力して作ったのが『The Calm Booth』です。

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画像引用:https://room.com/pages/calm

使い方としては、瞑想をこの中でできるわけです。それだけです(笑)。それが、例えばシェアオフィスのようなところに置いてあったとしても、ふと集中したいと思ったときにこの空間の中に入りさえすれば外の音がかなり遮断されます。使うにはIKEAのようにデリバリーされたものを自分で組み立てる必要があるみたいです。すこし大変そうですが、自分で作る分愛着が増しそうです。

具体的な特徴は『ROOM』がもともと提供している『The Phone Booth』とかなり近い様子です。ただ、『The Phone Booth』だとドアのついている側面が透明ガラスである一方で、『The Calm Booth』だと曇りガラスのため、外からも中からも見えづらくなっています。これでより集中しやすい環境が作れますね。

『The Phone Booth』のデモ動画

また購入することで『Calm』アプリの年間プランも使えるようになるみたいです。つまり、瞑想ができる物理的空間と瞑想のやり方を教えてくれるソフトウェアが一緒になって提供されているということです。

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このやり方は、いわゆる”SaaS Plus a Box”の手法ではないかと思っています。つまり、ハードウェアとソフトウェアを組み合わせて、サブスクリプション型のサービスを提供するモデルです。今回の場合では年間プランが使えると書いてあるので、おそらく一年間は無料で次の一年からは有料になると推測されます。瞑想は習慣化するまでに時間がかかるので、そのリードタイムを見越した設計なのでしょうか。

参考:Peloton: The “SaaS Plus a Box” Business case – 25iq

ちなみに値段は45万円と高め。アメリカのイケてるベンチャー企業などに1,2台置いてあるイメージですが、ぜひ自宅にも置きたいものです(そもそも家狭すぎて置ける気がしない)。

参考:RoomとCalmが約45万円の瞑想用ブースを発売 | TechCrunch Japan


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