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3 降水過程の概要

傾向と対策

 降水過程は、毎年1問出題されています。計算問題として出題されることもありますが、具体的な数値を求めさせるパターンは少ないです。しかし、微分を使わずに解くのが難しい問題もあるため、注意が必要です。一方で単なる知識事項を問うだけもパターンもあります。

 以上より、難易度は中程度になります。理系の方は絶対に落とさないでください。そうでない方でも、知識事項を問う形式の問題は確実に解けるようにしてください。

理系の方向けのアドバイス

 計算問題は、力学(力のつり合い)の初歩が理解できていれば即答レベルです。雨滴の終端速度や併合過程おける半径の増加率などが頻出のパターンです。定性的に解くのも良いですが、一度くらいはきちんと現象を数式で表現する経験をした方が、捻った問題にも焦らずに対応できます。さっさと微分を利用して解いた方が簡単な問題もあるので、ここぞとばかりに力を発揮して圧倒してください。

 他方、知識事項を問われるパターンの場合、知識がなければ絶対に解けないので、必要な知識は漏れなく覚えてください。一部化学に関連する知識事項もありますが、専門家でない限りは一般的な教養化学の知識との関連はほぼないため、貯金として活用できることはないでしょう。高を括らずに初心者として謙虚に取り組みましょう。

その他の方へのアドバイス

 まず最低限の大前提として、知識事項により解ける問題を優先して習得してください。夕焼けが赤い理由や、水滴の併合過程など、こういうものは全て知識事項です。数式を用いて現象をモデルとして扱わない限り、それは覚えるべきことです。変に苦手意識をもって敬遠しないようにしましょう。

 知識事項で処理できる問題は筆者の感覚では7割くらいです。理系だからと言って、必ずしも差が付く訳ではありません。7割が確実に解けるようになったら、残りの3割に挑戦してください。

学習の目安

 理系の方もそうでない方も、完璧を目指しましょう。実技試験で問われる部分も少なからずあるので、コスパの良い分野です。

 過去問は合計で69問(第60回試験まで)ありますので、入手可能なものは全て集めて活用してください。傾向があまり変わらない分野なので、解いた数だけ正答率が上がります。筆者の場合、過去問を18問集め、全ての問題を消去法に頼らずに3回連続で解けるまで繰り返しました。知識事項については、思いのほか範囲が広かったので、確実に解けるようになるまでに時間が掛かりました。

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