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【格安海外旅行Tips Vol.01】 修行フライト? 南回りヨーロッパ便の向き不向き

南回りでヨーロッパに出かけると、よく好奇な目で見られます。どうやらものすごく辛い修行をしているように思われるようです。南回りでの欧州渡航経験が10回ほどの私が、その実態を向き不向きも含めて本音でお話します。

コロナ、円安、ロシアによるウクライナへの侵攻、現地のインフレよって、海外渡航が非常に高額になっています。感覚値ですが2017年頃と比較すると旅行費総額は3倍くらいになっているんじゃないでしょうか。

こうした状況ですから、ただでさえ海外に出る人が少ない日本人がますます出なくなっています。国際線の乗客の大多数は外国人いわゆるインバウンドな人たちです。日本人のパスポート所有率はついに20%を切ってしまいました。海外に行かないのは良くない、と言う気はありませんが、知らない世界、未知なる非日常を体験することはいいものだと思います。

あとは「いつか余裕ができたら」とか「老後に」と言う人も多いですが、その頃には気力も体力もなくなっていて、せいぜい全行程添乗員同行のツアーで、日本人だけの貸し切りバスで目的地まで連れて行かれ、現地の表面だけ体験して当たり障りのないレストランで食事して終わってしまいますよ。

さて、前置きはこれくらいにして、今日の記事は南周り体験です。

南回りの欧州コースは台北、香港、バンコク、ホーチミン、シンガポール、クアラルンプールなどを経由します。時間がかかりますが安いです。

まず時間についてですが、例えばパリまで行くとしてエールフランス、JAL、ANAの直行便は往路で15時間、復路で13.5時間かかります。現在はロシア上空を飛行できない(しないが正しい)からです。エミレーツ、カタール、エディハド航空など、中東経由便は往路復路ともに21時間位かかります。南回りのキャセイ、シンガポール、ベトナム、タイ航空便は23時間くらいです。

こうして並べると、15時間と23時間では随分違います。なのですが本当に重要なのは、何時に出て何時に何時に着くのかだと思います。たとえば
エールフランス
 羽田1105 パリ1800
 羽田0100 パリ0755
キャセイ
 成田1800 パリ0735
となっていて、エールフランスの深夜1時発とキャセイ夕方18時発の到着時間は同じなんです。実際の時間の過ごし方を考えると、むしろ夜中の1時まで空港にいるよりは、18時に飛んで食事して寝ちゃった方が楽だと思いませんか?香港で2時間弱の乗り継ぎがありますが、機内でどうせずっとは寝てられませんから、ちょうどいい気分転換になると思います。たいていの場合キャセイの方が数万円運賃が安いです。

ということで、南回りは運賃が安いけども、問題はこの乗継地への到着時間と、乗り継ぎ時間です。キャセイのように乗り継ぎ時間が数時間で気にする必要がない場合、シンガポールやエバーのように深夜着で早朝発という場合など様々です。

あとは飛行機の中にいることがどれくらい苦痛なのかですね。私は高度1万メートルを時速900キロで移動しているというだけでとんでもない状況だと思っています。本当に好きです。ここで食事ができて酒が飲めるなんてパラダイ以外の何物でもありません、と思っていますので幸せ者です。

ということで先日のエバー航空による東京−アムステルダムの修行フライトのスケジュールです。
 成田20:40 台北23:20(深夜の乗り継ぎが9時間)
 台北08:20 バンコク11:15(降機はしたけど燃料補給のみ)
 バンコク12:30 アムステルダム19:35

この台北の夜中の9時間の乗り継ぎが超微妙です。入国審査と空港から宿泊先までの移動時間を考えると、このケースではホテルで横になれるのは長くて3時間位です。空港近くのホテルももちろんありますが、宿泊代が2万円ほどと高くて、コストセーブのために南回りを選択している意味がなくなってしまいます。そこでこのときは桃園国際空港で快適に一晩を明かしました。その時の様子はこちらに記事化してあります。

成田−台北 ヒラ会員です隣席空いてました
台北−バンコク やっぱり隣席空いてました
バンコク−アムステルダム 結局往路は全て隣席空いていました

今回往復で6フライト飛んだのですが、エバー航空はもちろん、全キャリア、全アライアンスで現在は平会員ですが、全フライト隣席は空席でした。これは毎回とは言いませんが、ちょっとしたコツでできます。これも今後記事化していきますね。

さて、このときの帰路はこんなスケジュールでした。
 アムステルダム21:40 バンコク13:40(降機はしたけど燃料補給のみ)
 バンコク15:10 台北20:00(ここで乗り継ぎが19時間)
 台北15:20 成田19:40

帰路の台北では乗り継ぎ時間が19時間ありました。これはもちろん台北市内に移動してホテルをとり、夜市や台湾の朝食を楽しみました。ちなみにホテルは台北駅の目の前の快適なホテルで1泊5,000円でした。

5年ぶりの台湾ということもあり、今回の南回りのエバー航空を選択した理由の一つはついでに台湾に行けることでした。もう一、二泊してきても良かったと思っています。

アムステルダム−バンコク
バンコク−台北
台北‐−成田 これは搭乗率が3割以下でした




このように南回りを選択する際には
・運賃
・フライトスケジュール
・フライトスが良くない際には宿泊して追加の旅として考えられないか
・運賃が安くてもホテル泊が必要になる場合もある
・そもそもどれだけ急いでいるのか、どれだけヒマか
について検討するといいと思います。私は比較的時間は自由になるので、空港泊とか、希少性ややったことがないことにこそ価値を感じるので、こうした旅、旅行スタイルが向いているのだと思います。

なお欧州行きについては、中東経由が選択肢も多く、乗り継ぎもスムーズなので良い選択肢です。だたし料金はそれなりに高いです。中国経由は最安値であることが多いですが、執筆時点では乗り継ぎに不安があるので、選択肢からは外すのが真っ当な考え方ではないかと思います。



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