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一生モノの旅路 〜グレートバリアリーフ 神秘の海中に迫る〜


僕は服飾業界に身を置く33歳です。

実は、僕のライフワークの中で洋服と同じくらい重要なウェイトを占めているのが「旅」なんです。

僕は「洋服屋」でありながら「旅人(自称)」でもあります。


ここで突然ですが、皆さん「エコツアー」という言葉をご存知ですか?

ECO(ecology)は、環境や自然、生き物が生きている状態や仕組みのこと。TOURは、旅行のこと。

「エコツアー」とは、この2つの言葉を掛け合わせたものです。


自然を観察したり体験しながらその仕組みを学んだり、生き者や環境を守る活動に参加したり、昔の貴重な遺産を知りそれを守ったりする、

自然に優しい旅行や、地球と仲良くする旅行の事を総称してこう呼びます。


つまり、一言でいうと、

「五感すべてで大自然を感じる旅」です

この「エコツアー」こそ、僕の人生におけるもう一つのライフワークなのです。


その旅路で出会う人々、自然、生き物、風景はすべて一期一会。

まさに「一生モノの旅路」です。

そんな一生モノの旅路で僕が出会った素晴らしい風景や、美しい自然、可愛い生き物達を紹介していきます。

是非、最後までお付き合いくださいね。

今回は、オーストラリア編です。

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グレート・バリア・リーフ 神秘の海中に迫る**


【1】旅立ち

2018年2月末、グレート・バリア・リーフの海に潜り、世界屈指のコーラル・シーを全身で体感するため、僕はオーストラリアのケアンズへと飛び立ちました。

「野生のアオウミガメと一緒に泳ぎたい。」という壮大な目的を胸に抱きながら。

飛行時間は約7時間、時差は1時間です。

関西国際空港を出た時の気温は7度、早朝5時のケアンズ空港は26度でした。


早朝のケアンズは、真夏にも関わらず湿気が少なく、空気は意外とひんやりしていて非常に心地良く感じたことを覚えています。

ほぼ時差がないので、時差ボケの心配もありません。


そんな気持ちのいい朝の空気に浸っている暇もなく、押し込まれるように慌ただしく迎えのバスに飛び乗りました。

どうやら船の時間が迫っているようです。

【2】手付かずの自然が残る島 ノーマンビー・アイランドへ


今回はH.I.S.を通して、1日100人しか上陸でない無人島、フランクランド諸島の端に浮かぶ「ノーマンビー・アイランド」への上陸ツアーに参加させてもらいました。

ケアンズの市街地を抜け南に車を走らせること約1時間、ディーラル港に到着。

【MAP1 ケアンズとノーマンビー島の位置関係】

【MAP2 ノーマンビー島付近の位置関係】

まずはこの港からケアンズの南を流れるマルグレーブ・リバーを遊覧船で下っていきます。(MAP2参照)

およそ30分で海に出ます。それまでは、一面マングローブのジャングルに覆われた壮大なリバークルーズを楽しむことができます。

【船からのマルグレーブ・リバーの壮大な景色】

その後30分ほど沖に船を走らせると、前方に5つの島影が見えてきます。

フランクランド諸島です。

【広大な海に浮かぶフランクランド諸島】

この写真の1番左に写っているのが、1日100人しか上陸が許されていない、「ノーマンビー・アイランド」です。

ここは、手付かずの大自然や生き物の生態系が今もそのまま保存されている貴重な無人島です。

さあ、いよいよ到着です。

沖合でクルーズ船からボートに乗り換え上陸るすと、一面を珊瑚礁に囲まれた、可愛らしい小さな島でした。

しかし、どこまで行ってもコバルトブルーの海と白い砂浜が広がる絶景は、思わず息を飲んでしまうほどの美しさです。

【ノーマンビー・アイランド上陸】

早速ウェットスーツに身を包み、フィンとシュノーケルを装着した僕は、美しいコバルトブルーの海へと吸い込まれてるように歩いていました。

さあ、ここからいよいよ世界遺産「グレート・バリア・リーフ」の海中へと潜っていきます。

神秘的な海洋生物の世界に、しばしお邪魔させていただきましょう。

生き物を驚かさないように、静かにゆっくりと。

【3】世界遺産の海中へ 〜神秘の世界〜


浅瀬からしばらく泳ぐと、あっという間に水深は10メートルほどまでになります。

この辺りまで来ると、大きな珊瑚礁がどしっと腰を据えていて、その周りには色鮮やかな多くの魚達が群がっていました。

まさに、海の楽園ですね。

〝ニモ(NEMO)〟も大きなサンゴの一角を借りて、イソギンチャクと一緒に元気に暮らしています☟

神秘的で美しい海中を遊泳しながら、僕は本当に魚になったような何とも言えない気分に浸り、これで十分満足していました。

しかし、なんといっても今回の目的は野生のアオウミガメと一緒に泳ぐこと。


本来の目的を思い出した僕は、ここから必死にアオウミガメを探しました。

この日は波がかなり高く、泳ぎがあまり得意とは言えない僕は沖を目指すことを断念し、水深10m〜15m付近のところに的を絞って捜索することに。

しかし、「必死に探すと見つからない」というのが定石でして、案の定ウミガメの影すら見当たりません…

「まあ、素人がひょいと来て自力でウミガメに会おうなんて、ムシが良すぎるよな〜。」

と半ば諦め、もう一度海中游泳を楽しむモードに切り替えシュノーケリングを満喫していたその時……

目の前の小さい珊瑚礁の下から、大きな黒い影がすう〜っと水面に浮かび上がるのが見えました。

「!!!」

思わず呼吸するのを忘れてしまうほど驚いたのですが、

それは紛れもなく野生のアオウミガメでした。

優雅に泳ぐその姿はまるで飛んでいるようで、なんとも気持ち良さそうでした。

僕が近寄って行っても全く逃げる様子もなく、むしろ歓迎してくれているように感じました。

そこからしばらくの間、何も考えず心を無にして世界遺産「グレート・バリア・リーフ」の海中をウミガメと一緒に優雅に泳ぎました。

時が止まったような至福の時間。

☟撮影してきましたので、動画ですが皆さんもご堪能ください☟

いかがでしたか?

実際は20分以上カメラを回していたのですが、長いので良いところを1分ぐらいにしてアップしました。

海の中の神秘的な世界が少しでも伝わっていると嬉しいです。

僕はこの旅の最大の目的を初日に達成できたこの幸運に心から感謝するとともに、

改めて「人間も地球上の生物のひとつで、地球とともに生きているんだ」と実感したのです。

【4】地球は確実に死に向かっている。


しかし皆さん、

この可愛いアオウミガメが泳いでいる海底をよく見てください…

サンゴ礁が白くなっているのがわかりますか??

これは、白化したサンゴの死骸です。

そう、僕がウミガメと一緒に泳いだこの海域のサンゴは死滅しているのです。

この動画の背景は、一面サンゴの死骸です。

これが何を意味するのかを考えなければなりません。

誰も認めようとしませんが、経済成長の時代はとっくに終わりました。

その代償として森はなくなり、海は汚れ、いきものは激減しました。


住む森がなくなり、餌を求めて止むを得ず里山に降りてきた熊は、即座に射殺されます。

マンションがひとつ立つごとに、その土の中に住んでいる生物が億単位で死んでいきます。

人口が減少の一途を辿っている日本は今、空き家だらけのはずなのに…

本当にこれでいいのでしょうか?

僕たち(人間)は、そろそろツケを清算しなければなりません。

「都会にばかり住んでいては見えないもの」が確実にあります。

「人工物に囲まれて生きているうちに忘れてしまうもの」が確実にあります。

エコツアーは、それに気づかせてくれる貴重な活動です。

みんな、自然に飛び込もう!

生きてるって実感できるぜ!

そして、生かされてるんだってことも!

さあ、みんな自然に飛び込もう!

…END…


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高画質画像素材(アオウミガメ画像8枚)


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