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【1ヶ月海外放浪】人生初の気球・カッパドキア🇹🇷《Day15-16》

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2023-09-19 Day15
 カッパドキア観光①

 デニズリを深夜0時頃に出発した夜行バス。行き先はトルコ中部の都市、ネウシェヒル(Nevşehir)。ネウシェヒルの一帯はカッパドキアとよばれ、日本人にも有名な観光地である。ネウシェヒルまでは約10時間の長旅の予定。疲れもあり、デニズリを出発してすぐに眠りに落ちた。

 朝起きると時刻は6時半。バスはコンヤに到着した。コンヤはトルコ中部の大都市で、人口は約100万人を有し、アンカラやイスタンブールまで高速鉄道も走っている。しばらく停まるらしいのでここでお手洗いを済ませる。外に降りると肌寒い空気が体に触れた。10℃ちょいしかない。寒すぎ!!!トルコの公衆トイレはたいてい有料だが、ここは無料だった。

クソ寒いのに何故かトルコ人は半袖

 コンヤを出るとコーヒーとスナックのサービスがあった。これが結構美味しかった。やはりバス大国だけあってサービスは充実している。しかしこのバスの本領発揮はここからだった。

 まず、運転手が眠気覚ましのためかスマホで音楽を流し続けていた。うるせえ。寝れねえ。そして次に着いたアクサライの街では、なぜか駐車場に営業中のバスを停めて洗車し始めた。この国面白すぎる!

 そんな感じでコンヤから約4時間。目的地のネウシェヒルに到着した。寒い!もう10時だというのに気温は9℃!なにしろ標高が1000mくらいある。しかしここネウシェヒルのオトガルは、例の如く街の外れにあり、周囲には何もない。本当はここから今晩の宿があるウチヒサル(Uchisar)までギョレメ(Göreme)行きのミニバスで行く予定だったが、次のギョレメ(Göreme)行きのミニバスが2時間以上先だったので、予定を変更。とりあえずユルギュップ(Ürgüp)行のミニバスに乗ることにした。

カッパドキア地域の地図

 ミニバスの中からはカッパドキアの奇岩がいくつか見えた。特に三姉妹の岩なんかが有名だろうか。ユルギュップに到着する頃には11:30となり、気温も暖かくなってきた。この街にはタクシーがたくさん停まり、観光案内所があったりとなんでも揃っていた。

 そこで我々も昼食を取ることにした。入ったレストランはザ・ローカルといった雰囲気。料理名はわからないが、これがとても美味しい。そしてなんと野菜とコーラ込みで100TL(≒550円)程度と超お得!

 昼食を終えたところで、カッパドキア観光の中心地であるギョレメに行くことにした。気温も暖かい、どころかもはや暑い。ユルギュップからは、ギョレメ、ゼルヴェを経由してアヴァノスへと向かうミニバスが1時間に1本程度出ていて便利だ(エフェスやパムッカレとは異なり、カッパドキアのミニバスには時刻表があった)。

 ギョレメに行くと行っても、我々が行くのは道中のギョレメ野外博物館。ミニバスでは行き先を言えば運転手さんが近くで下ろしてくれる。ただ出発前のミニバスの運転席にはまだ誰も座っていない。運転手さんはどこだろう?なんてしていると、そんな様子を見た現地のおばあちゃんがどこ行くの?と聞いてきた。「地球の歩き方」の地図を見せながら、Göreme Open Air Museumと伝えると、大丈夫よという感じで外で休憩していた運転手さんに伝えてくれた。優しい。

 ギョレメ野外博物館の前でミニバスを降りる。ここにはたくさんのツアーバスや観光客が来ていた。我々も彼らと同様に入場料を払って敷地に入る。岩山にはたくさんの洞穴があり、中には白骨や壁画が展示されていた(撮影禁止だったが)。これらは古代ローマ後期にキリスト教徒が迫害から逃れて移り住んだときのもので、岩山に洞穴を掘って教会や聖堂を造り信仰を守ったんだとか。

 ギョレメ野外博物館を見た後は1時間ほど周辺を散策した。するとかなり眺望の良いポイントを見つけた。写真を撮ったりしていたら、トルコ人のオジサンがやってきて声をかけられた。どうやらカッパドキアでガイドをしているそう。レッドバレーの方までガイドしようか?なんて聞かれたが、夜行バスの疲れもあるので断り、ここで引き返すことにした。

ビュースポット

 ギョレメ野外博物館まで戻り、そのままギョレメの街まで歩いた。ギョレメはカッパドキア観光の中心地であり、ホテルもたくさんある。ただ中心地だけあって若干高めの値段設定。というわけで我々は5kmほど離れた隣街のウチヒサルに宿をとった。ギョレメから30分おきに出ているミニバスに乗り、ウチヒサルに向かう。

野外博物館→ギョレメは徒歩15分くらい
ギョレメの街

 ミニバスを降り、とりあえず今日の宿、KEMAL STONE HOUSE HOTELにチェックイン。すぐにウチヒサルの街に繰り出す。ウチヒサルは、ウチヒサル城とよばれる大きな岩山を中心とした街。この岩山にもたくさんの洞穴があき、てっぺんまで登ることもできる。さらに東側にはピジョンバレーとよばれる谷が広がっており、ウチヒサルの街から望むことができる。

ウチヒサル城
ピジョンバレー

 我々も街を散策し、ピジョンバレーを見たりしたのち、ウチヒサル城に登ることにした。洞穴を通ったりしながら頂上まで登ると、時刻はもう18時。あと40分ほどで日没である。頂上も観光客で賑わい始めていたので、いい場所を確保してサンセットを待つことにした。

 しかし昼間はあんなに暑かったのに、日が傾くと急に寒くなってきた。上着を宿に置いてくるという痛恨のミスを犯してしまったので、凍えながらサンセットを待つこととなった。それでもサンセットは綺麗だった。岩は赤く染まるとともに、影によって立体感がつき、日中より3倍は綺麗である。

 そのままウチヒサルの街で夕飯を食べる。食べたのはトルコ風ピザの「ピダ」。美味しかった。

 夕飯を食べたあとは宿に戻り、酒屋で買ったEfesビールと、スーパーで買ったスナック菓子を嗜んだ。政教分離がされているとはいえトルコはイスラム教徒の多い国家。スーパーでは基本的にお酒は売っていなのだ。Efesビールは飲みやすく美味しかった。お酒を楽しんだところで、今日はもう寝ることにした。





2023-09-20 Day16
 カッパドキア観光②/熱気球

 この日は朝3:40に起床。今日はなんとサンライズ🌄を見る。しかも熱気球でだ。宿のオーナーさんが仲介になって手配してくれた。いくらか安くなってるはずだがそれでも高い!!ちなみに支払いは現金のみだったが、日本円でも受け付けてくれた。

 朝のカッパドキアはめちゃくちゃ寒い。気温は4℃!あまり厚着を持ってきてないので死んでしまう。というわけでペットボトルにお湯を詰めて持っていくことにした。ジャパニーズ・湯たんぽ!
 4時ごろになって気球会社のバスが宿まで迎えにきてくれた。まだバスにお客さんは誰も乗っていない。我々が一番最初の回収らしい。バスはギョレメの街まで降りると、たくさんのホテルを巡ってお客さんを回収していく。というか我々以外全員ギョレメ泊のようだ。やはり高い金払って熱気球に乗れるような人はちゃんとギョレメに泊まるのだ。無理をしている貧乏人は我々だけ。
 トルコは基本的に朝が遅いが、ここギョレメだけは早朝から動き始めている。気球会社の送迎バスや、熱気球を運ぶトラックなどで道路は静かながらも賑わっている。
 5時を過ぎてようやく、ギョレメ近くの熱気球打ち上げポイントまで来た。コーヒーや紅茶、パンが振る舞われる横で、熱気球が膨らみ始める。ボーッ!ボーッ!とバーナーを入れる音が気分を高まらせてくれる。

 6時前になってようやく気球に乗り込む。お客さんの他には、パイロットとその補佐のスタッフが乗っている。

 周囲にはもう上がり始めている気球もある。まだかなーと気分が高揚する。すぐに、我々の乗った気球もリフトオフ!!しかし始めは低空飛行。カッパドキアの奇岩のスレスレを通る。補佐スタッフが「あっちに見えるのが〇〇」と案内してくれた。

 しばらくすると高度をどんどん上げ始める。我々の他にも数多もの熱気球が飛んでいてとても綺麗だ。

 かなりの高さまで登ってきた。東の空ではいよいよ太陽が姿を現した。しかしなぜか補佐スタッフによる日の出の案内はなかった。というより外国人のお客さんはそこまで日の出に興味がなさそう。日の出信仰は日本特有の文化なのだろうか。

 なぜかこの補佐スタッフが「タイタニック」の♪My Heart Will Go On♪を流し始めた。なんでや。墜落するわ。
 しばらく上空に滞在したのち、気球は高度を下げ始めた。それとともに太陽は再び地平線の彼方へと沈んでいく。1日に2度も日の出が楽しめてお得。
 地表付近まで戻ってくると、気球会社のスタッフたちが着陸を待ち構えている。1時間弱のフライトを終えて、気球はゆっくりと地上に着地。

 降りたらノンアルのシャンパンが振る舞われた。それとともにパイロットが出てきて、空のシャンパングラスを中央に置き、「ナイスランディングだと思ったらチップを入れてくれ」なんて言ってきた。なんでやトルコはチップ文化ないやろとか思いながらも、なけなしの100リラ札(≒550円)を入れた。

 行きと同様、送迎バスでホテルまで送ってもらい、熱気球ツアーは終了。ホテルでは少しばかりの仮眠をとった。

 9時頃に本日2度目の起床をして、ホテルの朝食をいただく。特にメロンが甘くて最高に美味しかった。めちゃくちゃサービスいいのに1泊2人で5,000円だ。お得すぎる。

 朝食を終え、すぐ観光へと向かう。カッパドキアは今日が最終日なのでホテルをチェックアウト。荷物を預かってもらい身軽なので、ギョレメまで歩くことにした。

 約1時間でギョレメに到着。ここからはアヴァノス行きのミニバスでゼルヴェ(Zelve)に向かう。ミニバス乗り場で他の観光客に、ユルギュップ行きは何分後にくるの?と聞かれた。任せろ!ユルギュップで撮った時刻表を見て教えてあげた。我々は(観光客の中では)相当ミニバスに慣れている方である。

 ゼルヴェには12時半頃に到着。ここにはギョレメ同様、野外博物館がある。しかしギョレメと比べて観光客はかなり少なかった。ギョレメのような壁画こそほとんど無いものの、ギョレメより何倍も広く、個人的にはおすすめである。

 あまりの広さに、どこを見ればいいのかがわからない。小道を進むと、前を歩いてた外国人が引き返してきて"Nothing to see"なんて言ってきた。一応自分の目でも確かめたが、確かにその先に見るべきものはなかった。
 晴天のなか広いエリアをずっと歩き、かなり暑かったが、洞穴の中は涼しかった。昔の人もこうして太陽から身を守っていたのだろう。結局全て見てまわるのには1時間以上を要した。
 ゼルヴェ野外博物館の入場チケットは、パシャバーとよばれるエリアとセットで販売されている。パシャバーまではミニバスでも行けるが、わずか2km程度なので歩くことにした。

歩いていたのはバックパッカーくらいだった。

 何もない荒野(?)を歩き20分程度でパシャバーに到着。ここは「妖精の煙突」ともよばれる奇岩群で知られている。ゼルヴェは人が少なかったが、なぜかこちらは観光客で賑わっていた。
 確かにパシャバーも奇妙な形の岩がたくさんあり面白かった。途中、バックパッカーらしき女子2人組に「あそこ登ると景色いいよ」なんて言われたが、普通に立入禁止の看板が立っていたので遠慮しといた。東洋人は規律正しいのだ。

 結局パシャバーも1時間ほど見てまわり、ミニバスでギョレメへと戻ってきたら時刻は既に15時半。昼食をとったり、スーパーで今晩のための菓子を買ったりした。スーパーの前ではトルコ人に日本語で声をかけられた。昔、日本で働いてたんだとか。Noteには到底書けないような話ができて満足である。

 ホテルに荷物を預けているので、ミニバスで一度ウチヒサルに戻る。ちなみにこのミニバス、今日は20TL(≒110円)だが、明日からは25TL(≒138円)らしい。トルコは現在激しいインフレに陥っているが、こんな短い滞在でもそれを実感することになった。

明日9/21から25TL

 最後にウチヒサルの街を少し散策。18時にはホテルの前に空港送迎バスが来た。

 送迎バスは他のホテルも巡ってお客さんを集め、カイセリ空港へと向かう。集めたお客さんのなかには日本人もいた。
 約2時間かけてバスはカイセリ空港に到着した。ここから乗るのはカイセリ21:30発、イスタンブール行のTK7295便である。TKだからターキッシュエアラインかと思いきや、空港に停まっていたのは見たことのないカラーの飛行機。どうやらターキッシュエアライン傘下のLCC、アナドルジェットの運行らしい。

アナドルジェット

 カイセリ空港には日本人もそこそこいたが、ほぼ全員アナドルジェットの隣のターキッシュエアライン機を待っているようだった。それもそのはず、ターキッシュ機はイスタンブール空港(IST)行きだが、我々が乗るのはイスタンブールの"じゃない方"の空港、サビハ・ギョクチェン空港(SAW)行きである。

手前がSAW行、奥がIST行

 我々の搭乗した飛行機は定刻通りカイセリを出発。イスタンブールにも23時前に無事到着した。

 カッパドキアは総じて日本人が多かった。我々と同じような大学生2人組や、団体バスツアーなど様々である。トルコに来てから日本人に会うことはほとんどなかったのに、なぜカッパドキアだけがこんなに人気なのだろうか。他にもたくさん美しくて楽しいところがあるから、日本でももっともっと有名になってほしい。



サビハ・ギョクチェン空港で過ごす夜

 23時に到着したイスタンブールのサビハ・ギョクチェン(SAW)空港。こんな深夜に到着してどうするのか。正解は、、、

空港ターミナルで一夜をあかす

SAW空港、一応ターミナルは24時間営業である。というわけで今晩はターミナルで一晩やり過ごし、明日早朝7:45発の便でトルコを脱出する。

 何度も言うがこの空港、イスタンブールの"じゃない方"の空港なので、設備が整ってない。特にコンセントがないのが辛いポイントだった。そして空港に出店している飲食店は全てボッタクリ価格。マックもバーキンも¥3,000くらいで売りつけてくる。買うわけがない。夕飯を食べたかったが、ギョレメで買った菓子などを食べて耐え忍んだ。
 長椅子の数も、泊まる人の数に対して全く足りてない。結局フードコートの机に突っ伏して仮眠をとった。

 ほとんど寝れなかったが時間は過ぎ、6時頃にはPassport Controlを済ませた。ここの審査官はかなり適当。隣の審査官とぺちゃくちゃ喋っている。喋っていても仕事をきちんとこなしているなら、まだいい。していないから困っているのだ。

 そんなわけで圧倒的睡眠不足のなか、飛行機に乗り込んだ。



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