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「伝わらなければ存在しないのと同じ」が加速する

伝わらなければ存在しないのと同じ

これは、師匠の藤村正宏先生の名言である。
そして、僕はこの言葉を自分によく言い聞かせている。モノやサービスを売る上でとても大切だ。そして、これは身近でもよく体験しているし、とても怖い事でもある。最近、僕はあご髭を伸ばそうと思った事での体験も同じだった。


1.関心がない事は見えないし、当然知らない

無精髭を清潔感を出して仕事場でも大丈夫なスタイルはないか?とふと思いネット検索した。ヒゲに関する情報サイトはいくつかあるがジレットというカミソリメーカーのサイトが詳しく載っていたので見ていた。

ヒゲに関心するようになって疑問だったのは、みんなどうやって無精髭を整えているのか?手入れをしないとただの汚いおじさんになる。欧米人のように彫りが深くないので下手すると鬼瓦権造のようになる。このジレットのサイトで知ったのは、ヒゲをトリミングしたり、整えたりするヒゲトリマーというモノがあるのだ。他社でも似たようなモノがある。僕はずっとブラウンの電気シェイバーでヒゲを剃っている。カミソリではしないのでここ何十年もカミソリを買ったことがない。ドラッグストアに行ってもローションを買うぐらいと同じコーナーにあるカミソリは手に取って見た事はここ何十年もないし、関心がなかった。ヒゲに関心を持つようになってヒゲトリマーの存在を知ったのだ。正に「伝わらなければ存在しないのと同じ」である。

2.必要にならないと知るきっかけがない

もう7-8年前の話だが、新卒の後輩との会話で彼は「四駆」を知らなかった。車に全く関心がなく、欲しい車は?と訊く「フィットかプリウス」と答えた。「何で?」と訊くと「燃費がいいから」と。。。当時は凄く驚いた。車離れと言われていたのが何となくわかった出来事だった。

でも、そんな彼は結婚して子どもが生まれら車に関心を持つようになった。ベビーカーを積み、赤ちゃんを乗り降りしやすいスライドドアの車で何がいいのかと調べているうちに車に関心を持つようになった。僕のヒゲと同じように必要になれは知るきっかけになる。

3.昔は関心がなくても知るきっかけが多かった

僕が若い頃(30年ぐらい前)は関心がなくても知るきっかけが多かった。情報と言えば、雑誌、テレビがメインだ。スマホもなければ、まだまだインターネットでネットサーフィンもまだまだの時代。だから、雑誌はよく買ったし見ていた。ファッション雑誌を読めばアパレル以外に筋トレ特集があったり、ヒゲの特集もあっただろう。そのページにはヒゲトリマーの商品紹介があり、「ああ、こういうヤツを使うのか」と知るだろう。でも、もう雑誌を買うという行為はもう何年もしていない。あるとすると関心のある特集があれば買うかも?いや、今やネットで検索すれば知りたい情報は無料で手に入る。雑誌のように関心のない情報を知るという事が極端に減ったのだ。これは存在するモノを伝える側からすると大変だし、怖い事である。

4.広告というのが変わってきている

僕は今、通販会社のBtoCを担当している。メインはECである。ネットショップでモノを売る。WEBで商品価値を伝えるのがこんなに大変なのかと担当して痛感した。ネットの世界でも検索して上位表示されなければ存在しないのと同じである。星の数ほどいや世界の砂の数ほどある情報の中から存在を伝えないといかない。そもそもネットの世界では潜在的に関心のある人に伝えるのはかなりの困難である。GoogleやYahoo!に広告を出せばいいという簡単な事ではないのだ。昔のような雑誌広告のようにニュースサイトの広告もある。LINE広告もある。でも消費者の選択肢が多すぎて見てもらえる確率は正直高くない。関心のないものはクリックしないのだ。僕もそうだし。雑誌のようにとりあえずページをめくり見るような事はない。情報が過剰過ぎて全部見る時間は誰もない。

5.これからどうやって伝えるのか?

SNSの普及から言われいるUGC(ユーザー作成コンテンツ)も重要になるがなかなか売る側から意図的にするとヤラセ感がでる。SNSで地道なユーザーとのコミュニケーション活動が必要である。最近、「これからの広告」とか「今後、広告はなくなるのか」という記事などを目にするようになった。個人がメディアになった今、マスメディア中心の時代とは全く違う環境になったのだ。もうすぐシニア層もスマホを普通に使いこなす時代になる(あっ、俺か?)そんな今、どうやって「存在するモノやサービスを伝えるか」がとても重要になる。

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