好きであること

どうしたって私はキミの事が好きだし、その感情を消去する事はできないだろう。もしくは消去する事はできるんだろうけども、そうする事に対して時間や労力がかかるんだろうなと思う。それくらいに私の深い場所に食い込んできているのだ、キミは。

季節が変わるように想いが変わる。それが良い意味だけだったら良かったのにと思う時もあるけれど、重ねていく時間は時に残酷さが顔をのぞかせる。それを知ると美しいままなんて時を止めない限り無理だし、仮にあったとしてもそんなものは幻でしかないなと思考してしまう。それに美しいままだけなんて表面をなぞるだけのものでしかないとも。互いを深く知りたいと、先まで続きたいと思うのならば醜い部分だって知らなければいけないし受け入れるか妥協というものが必要になる。妥協なんてしたくないけれど素直に言葉にして解決する事とそうでない事があるのは知っている。話し合えば分かる、そんなの子供の戯言だとしか思えないようになってきたのは幾つからだろう。

そんな事を考えながら曇り空が広がる窓の外を眺める。最近は暖かくなってきたから、そろそろ季節が変わるのだろう。そうなると季節の変わり目特有の頭痛がきそうだな、なんて思いながらゆっくりと目を閉じる。そうして思い出すのはキミの笑顔や好意の言葉、隣を歩いている時に偶然触れた手の甲の感覚。そしてあの夏と冬に抱き締め合った時の、どちらのものか分からない体温だった。

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齋宮 陽

創作

ぽつぽつと綴る世界
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