iSTC社長コラム #1

木村です。

今日は12月25日、クリスマスですね!みなさん、イブは如何お過ごしでしたか?

私は家族でケーキを食べながらささやかにお祝いをしました!

サンタクロースから、中小企業でも使えるIoTツールのクリスマスプレゼントです!

【見えない問題は直らない】

 IoTに取り組んだきっかけは、トヨタ生産方式(以下、TPS)に則った改善活動で必要性を感じたからでした。私はトヨタ自動車に21年在籍、その最後の3年間は生産調査部というTPSの総本山のような部署に所属し、トヨタの内製工場はもちろん関係会社での改善活動に入り込んでTPSを実践し生産性向上に努めました。その改善活動の基本的な道具として「生産管理板」があります。生産数や停止時刻・時間、停止の理由などを現場のメンバーが記入し問題を見える化する改善の道具です。

見えない問題は直りません。見えない停止も直りません。

【人には付加価値の高い仕事を】

 生産調査部にいたので、生産管理板の記入が改善の基本であることは知っていたのですが、旭鉄工で実践することはそう簡単ではありませんでした。

それは、これを現場の作業者に書いて貰うことは負担になりますし、正確に書くのが難しいというのもありました。他社に聞いてみると、生産管理板を書くための専任者を置いたりすることもあります。これはコストの掛かることですし潤沢に人が居るわけでもなく困難でした。

そうは言っても、改善のためのデータ収集は必要です。常々私は会社で「人には付加価値の高い仕事を」とも言っています。この場合、生産数や停止時刻・時間、停止の理由などを現場のメンバーが記入することに付加価値はなく、データを収集して見えた問題を直すことにこそ価値があると考えました。なお、誤解のないように言っておきますが、現地現物は必ず必要ですし1番大事であることに変わりはありません。ただ、自動収集されたデータを持ったうえで現地現物をすることで圧倒的に効率よく問題点を把握し改善を進めることができます。

【世の中に無いなら自作】

 もっとも、最初から今のようなデータが収集できたわけではありません。当初はいろいろな展示会に出張してさまざまなシステムを見て回りました。ところが、
①大掛かりで高い ②古い設備では使えない ③改善活動に使いにくい
の3つが問題となり既存の物は使えませんでした。仕方がないから自作することになったのですが、当初は設備が動いているか止まっているかを収集しただけでした。それはシグナルタワーに動いているか止まっているかの信号が来ているのは知っていたのでまずはそれから収集してみよう、となっただけの理由でした。2014年初頭のことです。シグナルタワーの配線を切って割り込み、信号を直接取りました。その信号は無線で飛ばしてラズベリーパイという小型のPCで受けてからクラウドに上げ、スマートフォンのブラウザでアクセスしてデータを閲覧するようにしました。無線で飛ばしたのはLAN工事の手間と時間を惜しんだからです。

当時のスマートフォンの画面のキャプチャー画像が残っています。

設備がどれだけ動いてどれだけ止まっているかが時間帯別に自動で把握できるようになりました。今はこれを第1世代として「可動率モニター」と呼んでいます。それまで人の記録に頼っていたところからすると大きな進歩です。なお、人手をかけるよりも自動収集の方が楽なわけで、現場は以前挫折してその苦労を知っていたのでこの点では現場の反対はさほどありませんでした。

【データを改善に生かすには】

とはいえ、問題の見える化は必要条件であって十分条件ではありません。データを活用する工夫が必要です。その為に「ラインストップミーティング」行うことにしました。現場の作業者、監督者、生産技術担当者など関係者が集まって前日のデータを見ながら停止理由や対策について話し合います。と、一言で言うと簡単ですが当初は問題点が多すぎ2時間もの長いミーティングになることもありました。また、ラインの選定については欲張らず意識の高いメンバーのいるところだけを選び小さく始めました。この点、当初のメンバーは苦労したと思います。ミーティングで問題を確認したところで対策を実施しなかったら「どうせ何もしてくれない」と思われて協力が得られなくなります。なので出てきた問題点それぞれについて何らかの結論を出し、現場にフィードバックしました。そのためには対象ラインを絞る必要がありました。最初は相当苦労しましたが、関係者の努力のおかげで徐々に停止が減っていきました。

【次回予告】

さて、第1世代の「可動率モニター」は完成して運用され始めます。が、すぐに不満が・・・・

IoTモニタリングサービスの「深化」についてお話しします!


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Tetsuya Kimura

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