かわいい子には鬼ごっこをさせろ

いま、子どもの運動遊びの減少が問題です。

運動遊びの減少は運動能力の低下を招きます。また、幼児期は神経系が急激に発達する時期でもあり、幼児期に豊富な運動を経験して運動能力を十分に発達させられないと生涯にわたって影響が出ます。

外遊び減少に関する記事を受けて何気なくしたこのツイートに現時点で 12RT 81いいね という私としてはホームラン級の反響がありました。

様々な立場の方々から反響をいただきましたが、現場で子どもと接している多くの方々にも同じような実感があったのではないかと思います。

運動遊びには時間、空間、仲間の「3間(さんま)」が必要ですが、社会が変化するにつれてこの「3間」がなくなっています。習いごとや学童保育で時間がなくなり、暇な近所の友だち(仲間)も珍しくなり、禁止事項の多い公園や子どもを狙った犯罪への不安などなら安心して遊べる場所(空間)も少なくなっているのです。

地域クラブなどでスポーツをさせていれば安心とも言えません。むしろ特定種目への早期専門化には深刻な弊害もあります。サッカー、バスケ、野球、卓球、テニス、水泳など様々なスポーツを思い浮かべればわかるように、特定種目のみでは使う部位や動作が偏ってしまいます。

適度に多様な動きを含むように、全身を使う運動遊びがやはり有効です。「3間」が揃う保育園や幼稚園でもタイミングを見つけては雑巾がけをさせたりクマ歩きをさせたりと工夫をこらす園が増えているようです。

スポーツ指導者も、いまや貴重な「3間」を提供できる立場にあります。幼児や小学生(特に低学年)を指導する場合は、運動遊びが減っている現状を踏まえ、全身運動の機会を意識的に確保するとよいでしょう。

全身運動の機会としては、やはり鬼ごっこが万能です。鬼ごっこには走る、止まる、方向転換、かわすなどの多様な全身運動が自然と含まれ、子どもたちも楽しんでくれるのでウォーミングアップやアイスブレイクとしても有効です。低学年や幼児のメニューとして取り入れている指導者はもともと多いですが、こういった狙いもあってのことなのです。

鬼ごっこは追加ルールが作りやすいのも魅力で、運動能力だけでなく周りを見る力や判断力を磨けるように仕向けることも出来ます。例えば人数制限有りの安全地帯を設けたり、例えばボールを持ってる人は走れないというルールを作ったりです。アレンジを加えることで飽きにくく、高学年でも熱中して楽しんでくれるようになります。(端っこで息を潜めることに命を懸ける奴の発生も抑制します笑)

私が気に入ってるのは「レンチンこおり鬼」です。こおり鬼とは鬼にタッチされた人はその場に固まって凍り、捕まってない仲間にタッチしてもらうととけてまた逃げられるというオーソドックスな鬼ごっこのひとつです。凍った仲間の助け方に変化を加えたのが「レンチンこおり鬼」なのですが、凍った仲間を助けるにはひとりでタッチするだけではダメで、同じく捕まってない仲間と両手を繋いで腕で大きな輪を作り、その輪を凍った仲間の頭から足元まで通してあげるとレンジで解凍したことになり助けられるのです。仲間と連携しなければ助けられないので逃げる側の難易度がかなり上がりますが、ルール自体はシンプルで未就学児でも可能です。

鬼ごっこの特殊ルールや全身運動を伴う様々なレクリエーションは、飽きさせない意味でも色々な刺激を与える意味でも、たくさん引き出しを持っていたほうがいいです。もしもとっておきのメニューがあれば是非教えてください!

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