SAが起こす小さな現場革命 〜Part16:プロジェクトを成功に導く「タスクの組み立て方」
私、えいる は2022年3月に転職して、あるベンチャー企業でソリューションアーキテクト(以後、SA)という仕事をしています。
SAはまだ知名度が低く、どんな仕事?と聞かれるマイナー職です。
しかし今後のコンサルやIT業界で必ず必要とされ、数年後は注目職の1つになると私は確信しており、SAの業務内容、必要性、活躍の事例を連載形式で紹介していくことにしました。
クライアント要望を理解しきれず、適切な見積もりや提案ができない
受注後に想定外の作業・課題が多発して案件が炎上
PMとエンジニアの会話が噛み合わない(現場が険悪)
こんな悩みを抱えている皆さん、その解決策の1つがここにあります!!
仕事術 Part5:タスクの漏れ・矛盾を防ぐ組み立て術
私がSAとして仕事をする中で、実践効果が高いと感じている5つの仕事術。第5回のラストとして今回は開発の途中で「この作業も必要だった!!」とタスクの漏れや矛盾が後になって発覚することを防ぐための「タスクの組み立て術」を紹介します。
プロジェクト進行中に「タスク管理」が原因で発生する、2つのトラブル事例
プロジェクト進行中、タスク管理によるトラブル事例として2つのケースをよく見聞きすることががあります。
[ケース1:必要なタスクの漏れが直前になって見つかる]
設計レビュー後、レビュー指摘を反映する時間がない
設計レビューの後、0タイムで実装開始となっている
テストケース・項目作成のタスクがない
作成には1〜2日必要で、その分のテスト期間が減る
[ケース2:タスクの優先度や完了順の矛盾が直前でわかる]
来週からテスト工程が始まるのに環境構築が終わっていない
開発線表が環境構築の完了日がテスト開始日より後になっている
削除系機能の実装・テストに必要な全機能・データが揃っていない
作成系機能の全て終わっていない状況では削除系は作れない
タスク管理上のトラブルで一番の問題は、問題が直前に発覚すること
先に述べたトラブルケースですが、皆さんも似た経験があり、共感頂けるところがあるのではないでしょうか?
これらのトラブルで私が一番問題だと思うのは、問題が直前になって初めて発覚しているケースが多いことにあります。
直前に問題が発覚した場合、機微なものは少しの頑張りで挽回できますが、そうでない場合は納期・品質・勤務時間など何かを犠牲にする必要があり、そこで生まれた歪みがその後の工程をどんどん苦しめることになります。
タスクの「漏れ」と「矛盾」を早期発見する3つのテクニック
プロジェクトの計画・開始時は未確定要素が多く、この段階から全てのタスクを抜け漏れと矛盾のない状態で列挙するのは極めて難易度が高く、実際は不可能に近い作業となります。
しかし、これから紹介する3つのポイントを押さえると私の経験上、タスクの精度があがり、問題の早期発見が可能になります。
[タスク管理をサポートする3つの仕事術]
完了日からの逆算でタスクの見直しを行う
過去の苦渋を未来の資産として活かす
見直しのチェックポイントを設ける
ここからは、なぜ「タスクの抜け漏れや矛盾」が発生するのか、その原因を探りながら、これらの実践法について詳しく書いていきます。
原因から探る、タスクの抜け漏れと矛盾を防ぐ実践術
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