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ITプランナーに必要なスキルセット5点

必要なスキルセットは以下の5点に大体集約されます。

1. テクニカルスキル
2. コンセプチュアル・スキル
3. ディレクション・マネジメント
4. ライティング
5. ファシリテーション

1にはついては、アプリ、DB、インフラの3つの要素について、全く何も知らないのでは流石にマズイと思います。

個人的に最も重要かと考えているのは、データベース及びデータモデリングのスキルです。ワイヤーフレームなどの画面設計を行う際に、どのオブジェクトがどんな属性を持っていて、それがDBでどのように保存されるのかをイメージできる必要がある為です。作りを意識する必要はないけど、データを意識する必要はある。

アプリのプログラミングについては、どの言語でもいいと思います。昨今ではスクレイピングを題材にしているのが多いので、Pythonでスクレイピングのコードが書けるぐらいになれば、とりあえずOKでは。インフラについては、あるに越したことはない程度です。

2の「コンセプチュアル・スキル」については、必要なプロダクトやシステムのコンセプトを決めて、ユーザーにこのUXを提供できればこんな価値が提供できるはず、という話をまとめる力を指しています。課題解決を図るITの世界観をデザインできる力です。

コンセプチュアルスキルとは、一言でいえば「本質を見抜く能力」です。コンセプチュアルスキルに長けた人材は「ひとつの経験から多数の学びを得ることができる」「一見違う問題に思われるものに対しても共通点を見出し、解決に導くことができる」ような特徴があります。

3の「マネジメント・ディレクション」については、コンセプトに沿ったITを手に入れるための必要な手順や中間生成物などを列挙し、それらをつなぎ合わせてWBSを作っていけるような力を想定しています。ロードマップとでも言えば良いのでしょうか。

これについては、実体験がモノを言います。実際に作業をしたことがないのに、この手順で仕事を進めなさいと言えるわけがないので。料理を作ったことがないのにレシピを読んだってわからないし、応用が効かないのと同じ。作業経験はプログラミングに閉じる必要はないですけど、プロジェクト型のお仕事を現場に揉まれた経験が、プランニングに生きてくるはずです。

4の「ライティング」については、自分の主張・理由・根拠をキチンと整理して、それを文字に起こす力をイメージしています。

言葉が足りないと感じる場合、端的には主張に対してそれをサポートする理由と根拠が不十分であること、もしくは使っている言葉が一語多義的で、断片しか伝わらないことなどが上げられます。

自分が昔書いた記事ですが、今でもこの教えは役に立っています。

5のファシリテーションについては、ITプランナーは間に立つことが多いので彼らを巻き込んで適切な議論を導けるスキルも必要です。ファシリテーションのなんたるかについては、書籍やネット記事でいくらでもありますので、割愛します。

ITプランナーをどうやって育成するのか問題

大きく分けると、以下の2つしかのルートしかないと思います。

- 技術者がITプランナーにシフト
- 非技術者がITプランナーにシフト

ITプランナーに近しい職業としてはプロダクトマネージャー(以下PdM)があるかと思います。PdM Cafeというイベントに参加させて頂いた時、育成についてはその会社によってまちまちでした。

- エンジニアしかPdMにならないケース
- セールス、カスタマサポート、PMからなるケース
- 新卒採用するケース

どんなパスを選択するにせよ、自分が関わっているITシステムの開発を行っているエンジニア(or 開発会社)とコミュニケーションを取って、仕様策定のプロセスを経験する必要があります。

これが私の考える仕様を決めるフローですが、解決策を考えるところが肝です。考えた解決策をどうやってITシステムの機能に落とし込むかという議論を、技術者と行っている(もしくは、技術者としてそういう議論をやっている)経験がITプランナーの育成に最も必要だと考えています。

バックエンドにRDBを使う以上、最終的にはどういうSQLを発行するかになると思うし、場合によってはその道筋は過酷にて苛烈なこともあるから、やっぱりSQLとデータモデリングは必須のテクニカルスキルだと思います。

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