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ドメイン知識(業務知識)を身につけるのに一番有効なやり方

これはITプランナーに限ったことではなく、プロダクトマネージャーや受託開発でのプロジェクトマネージャー等にも、共通する課題だと思います。ドメイン知識を手っ取り早く身につけるにはどうしたらいいか、というやつ。

なんでこれが必要かと言うと、ユーザーやクライアントと話が通じなくなるからです。理由は極めてシンプル。

ドメイン知識には大きく分けて、マクロとミクロがあります。マクロというのは特定の業界や業種全体で有効な知見で、ビジネスモデルの構造や市場シェア等に関する大枠の話。比較的書籍やネットで拾いやすい知識です。
ミクロはその特定の業種で商売をされている会社組織の業務知識です。

わかりやすく言うと、インターネットの求人マッチングサイトは多くあります。求人業界(と置かせて下さい)全体の仕事の流れや売上の立ち方、競業や市場シェア等は、ある程度拾えると思います。

しかし、以下の各々の求人サイトにおいては、魅せ方や強みや掲載までの流れで異なるわけで、そこにはその企業が市場競争に勝つためのノウハウ・知見が存在し、各社違ったオペレーションを採用している可能性が極めて高いと思われます。これが、ミクロの業務知識と呼んでいるものです。

- インディード(Indeed)
- フロム・エー
- バイトル
- リクナビ
- ビズリーチ
- Wantedly
- Forkwell

みなさんがドメイン知識という単語で表現しているのは、このミクロの業務知識に該当することが多いでしょう。

キーワードは追体験

私は固定のプロダクト開発をずっとやってきたわけではなく、様々な業種のITプランニングを行いました。もちろん、体験したことがない仕事や業界を対象にしたことも多く、ドメイン知識をキャッチアップする必要が常にあります。ITプランナーに限らず、プロダクトマネージャー、コンサルタント、エンジニアにとっても、ドメイン知識のキャッチアップは必要です。

現場で起こっている課題を抽出して抽象化するには、ミクロの中で発生する諸問題を理解して構造化する訓練が必要で、これができないと「業務がわからない」みたいな話につながります。

私がドメイン(業務)知識を得るためにやっていることは、「追体験」です。
追いかけてユーザーの立場に立って同じことを体験することをイメージし、ロールプレイングをします。

追体験は元々「他人の体験を、作品などを通してたどることによって、自分の体験としてとらえること。」の意味です。

作品ではなく業務内容を通じて自分が今この仕事をやれと言われたらどんなタスクをこなす必要があり、何を確認しなければならないのか。そこでどんなコミュニケーションを誰と取って仕事を回す必要があるか・・・をイメージして、自分なりに作業の流れを組み立てて、業務内容の理解を深めることが大切です。

業務を理解するコツは、大きく分けて2つあります。

- その会社・現場で使われている言葉を理解する
- 作業の完了基準と次のアクションを類推する

一般的に使われている日本語でも、その会社特有の意味を持っていることが過多あります。言葉の定義がズレてしまうと何もかもがずれるので、違和感がある言葉に出会ったら適宜確認して下さい。私の理解では〜という物事を指すような言葉だと思うのですが〜少し違った意味合いで使われているような気がして〜 みたいな感じで。

作業の完了基準。そのままですね。業務でやることは、作業することが目的ではなく終わらせることが目的です。何が完了したら終わったと言えるのか、何を確認しないと間違えるのか、何が面倒なのか。そういった点を積み重ねましょう。また、ネクストアクションを考えることも忘れずに。作業が終わったら次に何をしなければならないのか意識すると、判断基準や必要な情報が何なのかをイメージしやすくなります。

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