ITプランナーとはどんな仕事をする人?

2016年に現在の会社を創立して独立した時、対外的に自分の職種を説明するのに「ITコンサルタントです」と名乗っていました。開発を生業にしているわけではないので、ITエンジニアではない。業種を問わず、事業会社様が欲しいITを手に入れる支援をするので、コンサルタントが最も守備範囲の広い言葉でした。

ですが、皆さんもお気づきかと思いますが、「コンサルタント」という言葉はとても伝わりにくい言葉です。何をどう改善してどんな価値を提供することができるのか、一言で言えないためです。そのギャップに自分も苦しんでいました。でも、他に言葉を見つけられなかった。

「要件定義ってなんなの?」

ITコンサルタントという肩書きをやめようと思ったのが、独立した旨を身内の集まりで伝えた時に言われたこの一言です。

要件定義とは欲しいITシステムの要件を決めることで〜と言っても、要件という言葉が完全に業界・専門用語になっているため、仕事内容を伝えられない、イメージが喚起されないことに衝撃を受けました。

そうか、オレのやっている仕事内容は一般的にイメージできるものではなかったのか。これはまずい。どういう言葉なら適切に伝わるだろうかを考え、現在では「ITプランナー」を名乗っています。

ITのプランニングとは

広告プランナー、ファイナンシャルプランナー、ゲームプランナー 、ウェディングプランナー。世の中には「プランナー」と名がつく職業が多くあります。共通しているのは、ある分野で高い専門性・スキルを持っている人が、その分野で企画立案を行うことです。

では、ITプランナーの企画立案とは何を指すのか。私の定義は、以下の通りです。

「経営もしくは業務課題を解決するために必要な、業務や事業をより良くするためのITシステム」を企画して、それが手に入るためにどうすればよいかの施策を立案し、実行に移せる状態にすること。

手に入れたいITの形は、各々の会社様で違います。課題が違うからです。

業務負荷を下げたいのか、新しい事業を作りたいのか、数字をリアルタイムで吸い上げたいのか、業務の流れを変えたいのか。まず、こういった課題があります。

結構厄介なのが、お持ちのITインフラが各社バラバラで、その認識も異なること。そのためか、自分たちがシステムをどう使ってどんなデータが出せるのか、活用できるのか等について語れる方がおられないケースが多い。ここを整理しないと、絵に描いた餅の施策を立案することになってしまいます。

また、プロダクトやサービスをお持ちでそれで売上を上げている会社様の場合は、プロダクトの成長に何が必要なのか、どんなUXを提供すればよいのか、技術的にどういうハードルを超える必要があるのか、などの課題があると思います。

そういったToBe/AsIsを行ったり来たりしながら、「この事業において、こういうロールの人たちが、こういう作業をシステムで行うことで仕事の流れやビジネスのあり方が変わり、その結果今までにない所へいける!」という企画立案を行うのが、ITプランニングの骨子になります。

業務改善・効率化・コスト削減・事業開発など、色んな背景が本来ありますが、「成し遂げたい成果を出すために、一歩引いたところから抽象化したプロダクトをデザインする」という、ITプランナーのミッションは変わりません。

プランニングは実行手順(ロードマップ)も同時に作る

プランニングというのは実行に移すためのプランを考えるわけなので、こういうITを手に入れたいと言うだけではなく、最低限何をどう検討してどういう中間生成物を作ればよいかを決められる必要があります。

その決め方については、今後の記事で適宜加筆していきます。

ITプランナーは事業課題をどういったITで解決するかを考える戦術家である、という整理が一番しっくりきます。

まとめ

ITプランナーが行うのは、ITの企画立案です。それをまとめたのが、以下のスライドです。

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次の記事からは、以下の点について書いていきます。

・IT企画の進め方
・ITプランナーが持つべきスキルセット
・ITプランナーがどんな仕事をしているのか

ITプランナーというお仕事について、興味を持って頂けたら幸いです。

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