介護の格差-たった一人参考にならなかったと投票した意見-

参考にならなかったに投稿しました。
私は両親を介護していますが、この記事を読んで、様々な格差を強く感じさせられました。フランス革命の前にマリー・アントワネットが、「パンがなければお菓子を食べればいい」といったとされていましたが、そういわれた平民のように感じました。
そう感じたのは、主に、「介護のプロの手を借りること」、「卵を好きなように購入できる」、「周囲の協力を引き出しつつ解決策を導き出す」についてです。

まず、卵を好きなように購入できるという対処について、
食品衛生法より、賞味期限または消費期限があるものは、「定められた方法により保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月」とあり、一度販売した商品は品質の保証ができないため、再度販売することは認められません。
返品を受け付けたお店は、その商品を再び販売することができないため、返品された卵代はお店が負担することになります。周囲の協力を引き出すことは大切ですが、お店に負担をしてもらうことは協力ではなく援助です。

また、卵を好きなように購入できるという対処は、経済的ゆとりがあるからできることです。たしかに、たまごは1パック数百円です。月に10パック捨てることになっても数千円の出費です。数千円のことで、家族で揉めるよりも、なぜ卵を買うのか理解し、卵を好きに買わせ、お父さんは心が安定し問題行動も少なくなる方が良いと思います。介護される側も介護する側も双方に笑顔が生まれ、心の余裕が生まれます。それは正しいく、冷静な判断だと思います。
しかし、それはお金が緩衝材となっているからこそ、冷静な判断ができるのです。数百円、数千円が支払えない家庭では、卵を無駄に買われただけで、感情的になり、冷静な判断はできなくなります。
もちろん、誰もが余裕のある生活をしているわけではありません。例えば、日経ビジネスを毎月購読している人たちは、卵を無駄に買われても、来月は購読を控えるなどやりくりをすることが可能だと思われます。無駄な卵による損失は目をつぶり、冷静な判断ができるでしょう。だから、とても良い、素晴らしい、めからうろこ、参考になった、と感じられるのだと思います。
しかし、日経ビジネスや日経新聞を購読することができず、病院に行くことも薬を買うお金も困っているなら、月数千円の無駄は深刻な問題です。卵を買われたため、次の年金が入るまで薬が買えない、薬がなければ命にかかわる。これでは、「開き直って」冷静になることはできません。
解決策がないから介護地獄に陥るのです。お金という緩衝材があり、気持ちの切り替え、冷静な判断より、解決策が導き出すことができる人たちがいます。他方、経済的な余裕がなく解決策がない人たちもいます。介護地獄から抜け出せず、介護に行き詰まり、介護殺人をする、こうした問題が現実に起きている社会に帰属の意識はあるのでしょうか。そのため、一つ目の格差として、経済的な格差を感じました。

続けて二つ書いていきます。

プロの介護の不在、介護の質の格差
そもそも、人として生まれ育った格差



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