もうパクリとは言わせない!アップデートで大幅に「シンカ」した『Hokkaido Game』の魅力

本記事では、Steamで配信されている『Hokkaido Game』(北海道ゲーム)の魅力を紹介します!

本作はいわゆる『スイカゲーム』フォロワーで、本家では各種フルーツだった落ちものを、都道府県の形に置き換えただけの作品です。…いえ、正確には、かつてはそうでした。

しかし、2024年2月7日に配信されたv2.0アップデートで追加された「サバイバー」モードによって、本作は大幅に「シンカ」し、全く新しい楽しさを持ったゲームに生まれ変わったのです!

v.2.0にて追加された新モード「Survivors」

本記事では、「サバイバー」モードを中心に、本家『スイカゲーム』とは全く違う、本作独自の魅力をご紹介します。


『Hokkaido Game』の基本的なゲームプレイ

「サバイバー」モードではない、素の状態の本作がどんなゲームかは、画面写真を1枚示せば、それ以上の説明はほぼ不要でしょう。

本家『スイカゲーム』と落ちものの種類を揃えているので、47都道府県中、登場するのは11種類です。

形が円形ではないので本家よりも動きにランダム性が強かったり、「千葉・滋賀・佐賀」という並びが往年の人気Flash動画のオマージュだったり、といったオリジナリティはあります。

でもまあ…『スイカゲーム』のパクリと言われても仕方なかったと思います。

全く新しく「シンカ」を遂げた「サバイバー」モード

このように、リリース当初の段階では「完成度の高い『スイカゲーム』フォロワー」に留まっていた本作ですが、2024/2/7に追加された「サバイバー」モードによって大幅に「シンカ」し、新しく生まれ変わりました!

本「サバイバー」モードですが、スイカゲーム的な従来のゲーム性に、『Hades』や『Vampire Survivors』といった作品でお馴染みのローグライト的エッセンスを加えたものです。

しかし、両者の安直な足し算にはなっておらず、ローグライト要素がきちんと『スイカゲーム』のシステムと融合しています。しかも、オリジナルでは47都道府県中11都道県しか登場しないことが大きな肩透かしポイントだったわけですが、冴えたアイディアによって、47種類全部を登場させることに成功しています!

画面写真を見てみましょう。

「サバイバー」モードの初期画面

上を見ると分かる通り、初期状態では、一番最初の「東京」と最終的な目的である「北海道」しか表示されていません。この状態で、東京を2個くっつけて「シンカ」させると、どうなるのかというと…

「シンカ」先を選択する画面

このような画面が表示されます。つまり、3種類の「シンカ」先から好きなものを選ぶことができるわけです。何が出るかはランダムではありますが、47都道府県全てが登場する可能性があります。それぞれの都道府県には「おおきさ+1」といった特殊効果が設定されていて、以降のゲームに影響を与えます。

本モードには、繰り返しプレイすることで47都道府県を集めて日本地図を完成させる、という要素があります。なので、特殊効果が不利なものであっても、今まで出たことがない都道府県を優先させる、といったジレンマが生じることになります。

遊んでみると、本家『スイカゲーム』とは全く異なっているのは当然として、遊んでいてとても楽しいモードに仕上がっていることに驚きました。

まず単純に、47都道府県全てが登場してくれるのが嬉しいです。1つ1つに、相変わらずの珍妙なボイスが設定されており、楽しませてくれます。

また、47都道府県以外にも「UFO(落下地点のオブジェクトを吸い取る)」「ウシ(2つ合わさると消えるが、シンカしない)」という特殊な落ちものがあり、これらの存在も良いスパイスです。

ゲーム自体も、とてもよくできていると感じました。

シンカ先を任意に選択できるため、必ずしもシンカすればするほどサイズが大きくなるわけではありません。そのため、ゲームを有利に進めるためだけであれば、できるだけ小さい都道府県を選ぶ、できるだけ不利な特殊効果を避けることになります。

しかし、前述の通り、日本地図を完成させるためにあえて不利な都道府県を選ぶ必要もあり、その適度なジレンマが楽しさを生んでいます

相変わらず物理演算は大味で、オブジェクトがかなり暴れるため、スイカゲームのようにじっくり考えても意味がないのですが、「サバイバー」モードはそれを補って余りある楽しさを提供してくれていると思いました。

日本地図の完成状況。まだまだ始めたばかりです。

おわりに

本記事では、アップデートによって大幅にシンカし、まったく新しい楽しさを提供してくれるようになった『Hokkaido Game』の魅力をご紹介しました。

昨年2023年に続いて、今年2024年も大豊作で、年初から立て続けに高い評価を獲得するAAA大作が発売され続けています。そんな大作たちのプレイにすこし疲れた時の箸休めとして、本作のようなカジュアルな作品を楽しんでみては、いかがでしょうか?

2024.2.17 Itaru Otomaru



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?