横浜F・マリノスの15年ぶりの戴冠で幕を閉じた2019年、Jリーグ。

その要因は多岐に渡るが、一つの要因として得点力の向上が上げられるだろう。

2013 : 49得点
2014 : 37得点
2015 : 45得点
2016 : 53得点
2017 : 45得点
2018 : 56得点
2019：68得点
※2013～2017年平均：45.8得点
※アンジェ・ポステコグルー就任以降(2018～2019年平均）：62得点

「堅守」をアイデンティティとしてきたクラブのフルモデルチェンジ。その過程では生みの苦しみとも言うべき苦難の連続ではあったが、アンジェ・ポステコグルーに率いられたチームは強い信念と明確な指針の元、果敢に挑戦を続け、遂には2019年は1試合平均2得点となる68ものゴールを奪える程の得点力を有すこととなり、遂にはリーグ制覇を果たすことが出来た。

フットボールの試合の中で最もエモーショナルな瞬間である「ゴール」。
数多くの歓喜を余すことなく味わうべく、ゴールを各カテゴリに分類して振り返りたい。
(1/4)
---

【エモい】2019 Most Emotional Goal【痺れた】

第16節 横浜F・マリノス 1-0 松本山雅FC @ 日産スタジアム
80'エジガル・ジュニオ

マルコスの退場から潮目が変わり、清水に手痛い逆転負けを喫した後の1戦。
割り切って5-3で自陣ゴール前に「バス」を置いた松本相手にボールは持てど、崩し切れず。
時計の針が進む中でこじ開けたのは途中交代にてピッチに立った大津祐樹。ティーラトンが幅を取って空けたハーフスペースに入り込み、遠藤渓太からスペースパスを引き出すと、相手とのコンタクトを制してライン際で身体を投げ出しながら折り返す。これをエジガル・ジュニオが相手を軸にしたトラップ＆ターンで仕留めた。
苦しみ抜いた末の先制点、重苦しい空気も流れていた中で空気を変えてくれた大津くんのガッツポーズ、そして吠えるエジガル。熱かった、そしてエモかった。
苦しい時、難しい時にチームに力を与えてくれる、大津祐樹ってそういう存在。改めて、大津祐樹は尊い。
（ガッツポーズはかっこよかった）
（これは久冨ちゃん惚れますわ）
（コンタクトでこじ開ける、らしかった）
（エジガルのスキルとゴールセンスもセンターフォワードらしくて最高）

第26節 横浜F・マリノス 3-1 ガンバ大阪 @ ニッパツ三ッ沢球技場
39'ティーラトン・ブンマタン

右サイドでのパスの出し入れもガンバDF陣を引き出せずも、その出し入れの間にペナルティアーク付近へと移動していたティーラトンが扇原貴宏からパスを引き出すと、左足一閃！日本代表・東口順昭の予測をあざ笑うかのように右隅に曲がり落ちて吸い込まれる！
その瞬間、スタジアム爆発！ブンちゃんが雄たけびを上げてベンチに走る、そしてベンチメンバーに飛びつく、後ろから次々とピッチの選手も飛んでくる、もう超エモかった…！！！
ブンちゃん自身がアンジェのチームに置けるサイドバックタスクの難解さに悩み順応に苦しんだ中で、常に努力と研鑽を重ね、結果が出せたことがこのゴールのエモさを更に引き立たせる。
1on1に置ける強度、守備の責任感、ポジショニングの微調整…試合を重ねるごとに質を高めていったのは本人の努力の賜物。彼が来季も横浜のユニフォームに袖を通してくれることは本当に嬉しいな。
（このゴールは何度見ても泣ける）
（ブンちゃんのゴールを皆が祝ってるのがいい）
（TheDAYではシャイなブンちゃんがニコニコしてるのがいい）

第34節 横浜F・マリノス 3-0 FC東京 @ 日産スタジアム
26'ティーラトン・ブンマタン

The Championship Goal!
ロングボールをカットしたボールが右サイドに張ったエリキへ渡るとショートカウンターのような形に。中央に押し上げた和田拓也、そしてティーラトンへとボールが動くと、ティーラトンは距離がありながらも左足振り抜く！これが東慶悟のブロックをかすめて大きく浮き上がると、林彰洋のバックステップも及ばずゴールに吸い込まれていく…スローモーションのように。
2003年の久保竜彦のチャンピオンシップゴールを彷彿とさせる、忘れられない瞬間。横浜が優勝するときにはこういう軌道のゴールが決まるのかな…。
爆発するスタジアム、皆と叫びあい、抱き合うあの瞬間は最高にエモかった。何度でもまた味わいたい。
優勝って、最高だ。
（ぶっちゃけほとんど覚えてない、記憶飛んだ）
（東京にとっては凄く残酷、東慶悟の必死のスライドからのブロックに意地を感じたけど…）
（なんとなく「これで決まりだ」と思ったから、こみ上げてくるものがあったなぁ）

---

ゴールの瞬間、感情が爆発する。
フットボールに置けるゴールというのは歓喜と同義、だからこそエモーショナルなのだ。

とはいえ、一人一人、思いも異なれば、辿ってきた過程も、感じ方も違う。だからこそ、どれがエモいのか、というのは人それぞれ異なるはず。
そのゴールで感じたエモーション、それはあなただけの最高のエモい瞬間。
あなたにとってのエモーショナルなゴールはどのゴールですか？そんなことを祝勝会で話すのもまた一興かもしれません。