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僕らのまちに大学ができた日

「丹波地域に大学をつくりたい」という目標を掲げたのは昨年の5月のことだった。

大学をつくるといっても、全国的に広がる市民大学的なやつではなく、卒業が出来て学位が取得できて、資格も取得できちゃうようなそういうものを。


大学を作りたいという気持ちに共感してくれる人は多く、その夢みたいな話がどうやら夢じゃないということを理解してくれる人たちの協力のおかげで今日を迎え、本日4月21日に入学式が行われることになった。

生徒数はざっくり20名弱くらいとなった。まだまだスタートしたばかりだし、これからコミュニティカレッジという名にふさわしい、新しい学びと試みと交流の溢れる、活気のある場にしていくために育てていく必要がある。


立ち上がるまでは立ち上がったからこそ、面倒見がヘタクソなことを自覚している自分も、しっかりと、しかし無理なく、この大学を良くしていくために出来る小さなことを積み上げていきたいと思う。



さて今日は入学式とともに、家庭科の授業としてスパイスカレーの作り方をみんなで勉強する時間と、卓球や囲碁ボールで遊ぶという時間を通じて交流するという目的でみんなで篠山市で集合することになった。


インド旅をご一緒してくれた景俊さんがきてくれて、日本に帰ってきて大学生にもなってくれて、今日は家庭の授業でスパイスカレーも教えてくれた。

これからは、インドで学んできたパーマカルチャーと農業を実践すべく、農地を探しているとのことなので、これはもう丹波地域に住んでもらうしかないではないかと鼻息荒くこちらは準備万端である。


んの


みんなで協力して分担すると、15人分ほどのカレーの材料は一気に仕込みが進んでいく。今日はどうやら北インド風らしかったのだが、スパイスカレーの作り方を初めて教えてもらってみて、なんとなくコツがつかめた。

なんせスパイスの準備が万端にできてて、マスタードオイルなどの日本ではちょっと高値になってしまう油が手に入れば、あとはしっかりと油にオールスパイスの匂いを日を通しながら染み渡らせ、そして玉ねぎをしっかりと炒めてから、ターメリックやコリアンダーなどのパウダーのスパイスを入れて、ちょっとだけじっくりと時間をかけて炒めることができれば、かなり美味しいスパイスカレーがつくれるイメージが湧いた。



そしてカレーができた。


ヨーグルトサラダみたいなものや、豆スープも添えて、とっても立派なランチができあがった。



キーマカレーとキャベツカレー。どちらも本当に美味しくできた。何よりもみんなで協力して料理をつくるのは楽しいし、美味しくできたときにみんなで喜べるっていうのがとってもいい。

家庭科室があって、食器が揃っているというのはものすごく価値のあることなんだと、やってみて実感する。これは今後もどんどん使っていきたいなあと思った。



調理の合間に卓球を楽しんでいた。
話しながらカコンカコンとラリーを心地よく楽しめる。コミュニケーションをとりながらラリーをするのは、なんかいい。まだなにがいいのかわかっていないが、これはなんかいいことが含まれている感じがした。

その奥にあるのは囲碁ボール。丹波市で生まれたニュースポーツで、五目並べのルールを用いたゲートボールみたいなもので、もちろん相手のボールも弾き飛ばせるので、うまく打つことができれば、どのタイミングで相手のボールを弾き飛ばせるかも勝負の分かれ目である。

たいへん知的なスポーツであるが、個人的には少々お酒に酔っ払ってからやると、手元がおぼつかなくてちょうどうまくいかない具合が楽しい。


そんなわけで入学式が無事に終わり、これから新しい大学づくりが始まっていく。小さな始まりではあるが、確実に前に一歩進んでいるし、正式に大学としての歩みを進み始めていることは、大きな価値と影響があると思う。


課題が多い地方の暮らしだが、こうして自分たちで何かできることをひとつずつカタチにしていくことができれば楽しいものだ。古民家の改修も一つの楽しみであるし、街づくりのイベント企画も、地域の教育に関わることも、さらに学びの場をみずからつくることだって出来る。

自分が信じている限りにおいて無限の可能性が在ることを示し、だからこそ実現してカタチにしていくことでそのことを信じられる人たちをひとりずつでも増やしていく。あらゆることはそのことを実現することにつながっているのだと信じている。


急に読者の方からサポートもらえてマジで感動しました。競馬で買った時とか、人にやさしくしたいときやされたいとき、自暴自棄な時とか、ときどきサポートください。古民家の企画費用にするか、ぼくがノートで応援する人に支援するようにします。