大自然の中に暮らすこと

今日もモンゴルにいる。


昨晩からお世話になっている素晴らしい宿泊施設は、どうやら元横綱朝青龍の出資やら経営やらと言われている湖のほとりの素晴らしい施設だった。

そこで昨日の夕方にすこし釣りに挑戦したのだが、2度ほどアタリが来たのに釣り上げられなかったことが悔しかったため、今朝は7時から2時間だけ再挑戦させてもらうことにして、船を出してもらうことにした。


湖まで歩いて3分という立地で、ゲルのようでゲルでないような宿泊施設が朝日を浴びて景色に映えている。爽やかな朝だ。今日こそは釣るぞ。


歩いて3分。湖に到着して一望する景色を撮影してみる。

日はまだ高くないので、自分の影がびよーんと長い。真ん中より右下のあたりにちょこんと野ねずみが顔を出しているけれども、モンゴル全域ではこうして野ねずみは当たり前のようにウロウロしている。



ほどなくして集合場所に海の音ならぬ、湖の男がボートでやってきた。共に昨日はまったく釣れなかったガイドのボルドさんと一緒に、今朝は再チャレンジなのである。



爽やかな笑顔で迎えてくれる湖の男。ビンデさん。
釣りがうまく、やさしくておちゃめなおっさんである。



すこし風が吹いている朝の湖を、ボートをかっ飛ばして釣れるポイントへと移動する。朝日が綺麗すぎて、もうここにいることに感謝の合掌である。



釣りをしている途中の格闘の場面が、写真に一切残っていないのは、我々が湖の男としてついつい本気になって釣りしかしなかったからなのであって、要は釣りに真面目過ぎてそんな最中の写真なんかとってられなかったんだよってことなのである。


結果、、、





やった。

無事に再チャレンジの甲斐もあり、我々はちゃんと一匹ずつそこそこのサイズのノーザンパイクという大型の魚を釣り上げることができた。


でかい。まじでこんなでかいのが釣れるとは思ってなかった。



嬉しくてにわかに調べたノーザンパイクの情報でいくと、日本には持ち込みを禁じられている持込禁止外来種指定を受けた獰猛なやつである。

なんせどんなルアーにもガンガン食いついてくるから釣りやすく、その点はまさに日本で大繁殖して問題になったブラックバスと一緒なわけだが、同様に食欲がめっちゃくちゃ旺盛で、いくつか見た記事によると共食いすらする食欲を誇っているらしい。なんてやつだ。

というわけで身体の大きな上位捕食者として君臨するため、小魚をばくばく食べて育っていくのでこんだけ大きくなっちゃうらしい。


さて、この施設ではせっかく釣った魚なら食べたいデショ?っていう気持ちをよくわかっているため、シェフがその場で適当に調理をしてくれる。


今回はハーブと塩で香味焼きをしてくれた。



でかい。これでも自分の釣ったやつだと確実に食べきれないので、小さめのやつをチョイスして焼いてもらったけど、このサイズなのである。


こんなでかい魚をまんま丸焼きで出されたのは初めて。



記事にも書いてあったので楽しみであったが、これがとても美味しい。
骨もそこそこあるけれど、基本的には細い骨は食べてしまえる程度のものだし、太い骨はわかりやすく、背骨から外れることもあんまりないのでとても食べやすく、ホッケぐらいごそっと白身が取れてくれる。


バター醤油があれば、もういい感じの酒のつまみである。



首都ウランバートル周辺は高級なホテルがいっぱいあるが、草原地帯で宿泊するとなるとゲル型の宿泊施設である。

今回はいくつかゲルのグレードを試せたような気がするけど、今回のゲルは最高レベルのゲルだと思う。

値段もオフシーズンながら一部屋14000円で四人まで泊まれ、このあたりではかなり高級な値段設定になっているものの、ハイシーズンと言われる7月あたりには、一人で16000円という金額で請求されたりもするらしい。



ウッドデッキみたいなのでずーっと道ができている。
こんな素晴らしいつくりの場所は、とりあえずはじめてである。



中央にそびえる建物はレストランと、トイレ、シャワーが併設された施設でおなかいっぱい食べても、せいぜい一人2500円くらいで十分である。



おしゃれなスムージーなんかも売ってて、これが270円くらいである。
普通に考えると確実に安い。リゾート地と考えればコスパがめちゃいい。



各ゲル施設にはウッドデッキと、テーブルと椅子、そして日除けのパラソルまでもついている。ナンジャコリャーである。



施設はこんな感じ。エアコンがついているゲルなんて聞いたことない。



大自然の中に突然現れる高級な宿泊施設であるが、設備もさながら、湖の男もスタッフのひとりであり、またレストランリーダーっぽい女性がいて、彼女が猛烈にコミュニケーション能力が高くて最高に感じのいい人だったりして、スタッフの接客やサポートのレベルがとても高いと感じた。


きっと世界中にいろんな暮らし方があるけど、こんな場所で人に喜んでもらいながら暮らすっていう生き方もあるんだなと思うと、世の中で売れないものを売っている人がいることや、売っても誰も喜ばないものを無理に売るためのノルマをこなそうともがいていることがなんだか残念な気持ちになり、こういう場所で働く選択肢があるってことを示せたらいいなあと感じた。

急に読者の方からサポートもらえてマジで感動しました。競馬で買った時とか、人にやさしくしたいときやされたいとき、自暴自棄な時とか、ときどきサポートください。古民家の企画費用にするか、ぼくがノートで応援する人に支援するようにします。