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JPMの決算結果 (2024Q1)

JPMorgan Chase(ティッカーシンボル:JPM / セクター:銀行)が第1四半期決算を発表しています。

予想($) EPS 4.15
実積($) EPS 4.44 ⭕

予想($) 売上高 41.69B
実積($) 売上高 41.93B(+9.3%) ⭕

貸倒引当金 (Credit costs): 1.9 billion $
損金計上 (Net charge-offs): 2.0 billion $
net reserve release: 72 million $

純金利収入 (Net interest income): $23,082 million (+11%) 📈
非金利収入 (Noninterest revenue): $18,852 million (+7%) 📈

純利益 (NET INCOME): $13,419 million (+6%) 📈
純金利イールド (NET YIELD ON INTEREST): 2.71% 前年同期:2.63% 📈

総融資残高(Total Loans): $1.31 T (+16%) 📈
総預金残高(Total deposits): $2.43 T (+2%) 📈

Loans-to-deposits ratio: 54% 前年同期:47% 📈
Overhead ratio: 54% 前年同期:52% 📈

①【消費者&コミュニティー・バンキング部門】

売上高 (revenue) : $17,653 million (+7%) 📈
利益 (net income) : $4,831 million (-8%) 📉

Credit card loans: $206,740 million (+15%) 📈
ちなみにCredit card loans(クレジットカード・ローン残高)は前期比だと、-2%でした。

クレジットカードのNet charge-off rate:3.32% 前年同期 :2.07%(前期は2.79%) 📈
クレジットカードローンの30日以上延滞率:2.23% 前年同期:1.68%(前期は2.14%) 📈
クレジットカードローンの90日以上延滞率:1.16% 前年同期:0.83%(前期は1.05%) 📈

②【コーポレート投資銀行部門】 (Corporate & Investment Bank)
売上高 (revenue): $13,663 million (+0%)
利益 (net income): $4,753 million (+8%) 📈

【BUSINESS METRICS】

②-1 : Total investment banking fees: $2,001 million (+21%) 📈
M&Aフィー (Advisory ): $598 million (-21%) 📉
株式引受けフィー (Equity underwriting): $355 million (+51%) 📈
債券引受けフィー (Debt underwriting): $1,048 million (+58%) 📈

②-2 : Total Markets & Securities Services売上高:$9,150 million (-2%) 📉
債券部売上高 (Fixed Income Markets): $5,297 million (-7%) 📉
株式部売上高 (Equity Markets ): $2,658 million (+0%) 📈

【各種レシオ】(FINANCIAL RATIOS & CAPITAL RATIOS )

株主資本利益率(ROE): 17% 前年同期 :18% 📉
総資産利益率(ROA): 1.36% 前年同期 :1.38% 📉
有形自己資本利益率(ROTCE): 21% 前年同期 :23% 📉
普通株式等ティアワン比率: 15.0% 前年同期 :13.8% 📈
一株当たり有形簿価: $ 88.43 前年同期:$ 76.69 📈



カンファレンスコールの要約・抜粋①

エブラヒム・プーナワラ氏の質問:

おはようございます。ジェレミーさん、経済の見通しについてお聞かせください。商業用、消費者用を問わず、顧客基盤の健全性についてお考えをお聞かせください。また、景気が強すぎて利下げが行われないかもしれませんが、顧客と話したり、銀行員からフィードバックを受けたりする中で、景気回復の勢いを感じていますか?


ジェイミー・ダイモン氏の回答:

消費者顧客は元気だと思います。失業率は非常に低い。住宅価格も株価も上昇している。負債を返済するために必要な所得はまだ低い。しかし、低所得者層の余剰資金は底をつきつつある。そして信用も少しずつ正常化している。もちろん、高所得者はまだお金を持っている。彼らはまだお金を使っている。だから、現状では不況になったとしても、顧客はかなり良い状態にある。

ビジネスも好調だ。今日を見れば、企業の信頼感は増し、受注は増え、利益は増えている。しかし、私は人々に警告したい。これらはすべて、多くの財政支出、多くのQE、その他がもたらした結果なのだ。何が起こるかわからないのだ。年という単位でも見てみたい。2年後、3年後、地政学的な影響や石油・ガスの動向、財政支出が実際にどの程度行われるのか、選挙など。だから、私たちは今が良い状態にあると言って、この先も大丈夫という意味ではない。

どんな変曲点を見ても、現在が大丈夫というのは常に正しい。72年当時もそうだったし、今までのどの時期もそうだった。だから、私はより慎重な立場にいる。人々の気持ちや自信のレベル、その他もろもろが、必ずしも変曲点を止めるとは限らない。だから、今日は大丈夫だが、さまざまな結果に備えておく必要がある。

もうひとつ指摘しておきたいのは、金利やイールドカーブ、NIIや信用損失に関するこれらの疑問は、経済シナリオではなく、一般的に受け入れられている経済シナリオ、つまりFRBの利下げに基づいて予測することです。しかし、この数字は常に間違っている。もし他のことが起こったら、例えば緩やかな景気後退で金利が上がったら、などということを考えなければならない。そのようなことがいつ起きても、誰も驚くべきではないと思う。結果は分からない。結果は推測したくない。私の人生でも、歴史上でも、経済の大きな変曲点を実際にポジティブに予測した人を見たことがない。


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