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サッカーの5レーン理論に見る HADO戦術展望

こんにちは、今回はサッカーの戦術から HADOを読み取る、活かしていくというお話になります。まずは今流行りの5レーン理論の説明から入りたいと思います。

ピッチを縦に5レーンになるよう分割したのがこの図になります。元々は中央と両サイドの3分割で考えられていたものが局地的な優位性を重視する「ポジショナルプレー」の概念が広まるにつれ、中央とサイドの間であるところの"ハーフスペース"が重要視された訳です。

図を見てもらうと各所でプレイヤーが三角形の形になるように配置されているのが分かると思います。何故三角形を組むのかと言えばボールホルダーのパスコースを2つ以上作り、パスを回しやすくする為です。

その三角形を組むための約束事が5レーン理論なのです。約束事とは"同じレーンに隣り合う選手が入ってきたら別のレーンに移る"これだけです。偽9番や偽SBなど可変フォーメーションはややこしく思われがちですが5レーン理論に照らし合わせればルールに則って三角形の辺を組み直しているにすぎません。W杯で言えばスペイン代表のパスサッカーは中に一人入ったら一人が外に出るという動きが徹底されていました。

また、ハーフスペースを使うのには大きなメリットがあります。一つはサイドを崩すよりハーフスペースを崩す方がゴールに近い事。二つ目は間で受けられる事。そして三つ目は斜めのパスで崩せる事です。

一つ目は単純明解ですね。
中央から崩すのが一番ゴールに近いですがそこは簡単にはDFが通してくれません。そこでサイドを使う訳ですがハーフスペースから突破が出来ればサイドから突破したよりゴールに近づく事が出来ます。

二つ目は少し難しいかも知れません。
ハーフスペースでボールを受けるとDFの間に挟まれた状態でボールを受ける事になります。ここでキモとなるのがどのDFがプレッシャーを掛けにいくのか責任の所在が曖昧になる所です。サイドを守るDFがつきにいくのか、中央を守るDFがつきにいくのかボランチが下がってくるのか。 ボールホルダーはどこか一人が寄せてきたならもう一度ボールを戻してやり直し、複数名が寄って来たのなら確実にフリーが生まれるのでパスを出して決定機を生み出す、もし誰も寄って来なければゴールに近いポジションでフリーになる事が出来るのです。W杯では日本代表の乾選手はこのハーフスペースでフリーになってミドルシュートという形を何度も作っていました。

三つ目も抽象的なので説明しますね。
パスでゴールへ迫りたい時、縦のボールが一番ゴールに近づけますが相手のDFはゴール前にいるので崩せません。横のパスならば相手DFをスライドさせる事は出来ますがゴールに近づく事が出来ません。しかし、斜めのパスは両方を同時に行える訳です。

さて、ここからがやっとHADOの話になる訳ですね、長かった() もう何が言いたいか分かっていると思うので簡単に言うとHADOは3レーンで考えられているスポーツなんですね。現在大会で使われている2トップ1ボトム、1トップ2ボトム、3ボトム、全て3レーンに人が被らない様に組まれています。

普段はHADOを上から見ることはないですが2017年W杯の映像( https://youtu.be/dLIAXVUPgq4 )は上から撮影している映像があったので拝借しました。この試合は1トップ2ボトム同士の組み合わせですが両チーム同じレーンには入っていないのが分かるかとおもいます。

HADOにおいて同じレーンに入らないメリットは流れ弾を貰わない事と充分な視野の確保にあると考えています。また、先に書いたトライアングルの組み直しという点で言えば"あな土"は各プレイヤーがよく感覚的にポジションのバランスを取り直しているので一見の価値ありです。

さて、HADOに5レーン理論時代は来るのか?
答えはもう来ている。が正しいと考えています。3レーンの戦術で行き詰まっている以上、あえてレーンに人を被せるか細分化するかしかレーン理論の進化はあり得ない訳です。勿論レーン理論は全てではなく、一つの見方でしかない訳ですからHADOのレーンは細分化されることなく他の部分で戦術的な進化を遂げるのかも知れません。しかし、HADOにおけるハーフスペースの使い方はこのnoteと読者である貴方の中にもうあるはずです。健闘を。

さて、今回は僕のバックボーンであるサッカーの戦術をHADOに流用して検討、戦術立案のネタにした訳ですが何もコレは珍しい事ではありません。サッカーは足でボールを扱う性質上、ミスが多く出る為、パスワークの戦術面ではハンドボールやバスケットに遅れを取っています。そのため、サッカー界では他スポーツの戦術を流用するのが一種のトレンドになっています。例えばW杯ベスト4へ進んだイングランドはNBAを、プレミアリーグ王者のマンチェスターCはハンドボールを学び、取り入れています。

現在のHADOプレイヤーにも様々なバックボーンがあり、それぞれがHADOに活かせる何かを持っている筈です。次のメタゲームに旋風を起こすのはどのチームか、楽しみです。

貴方にとってこのnoteが有意義であれば幸いです。 普段は「HADO」というスポーツのプレイヤーをしています🍌  スキ、フォローで応援頂けると嬉しいです