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【大松】 出展者インタビュー #8 @TEXTILE JAPAN SHOWROOM2022SS

大松株式会社


呉服卸商として創業し、京都で80年以上続く企業です。着物の染めに用いられていた伝統的技法を現代の洋装に落とし込んでいるのが大松の強みです。
また、服地以外にも和紙にプリントを施した生地を制作したり、新しいものづくりに日々チャレンジされています。


今回展示している生地について


テキスタイルの需要が服地以外にも広がり、さまざまな用途で活躍する機会が増えたこともあり、今回はテクニックに凝りすぎず、各シーンに向けた生地を出展されています。京都の手染めを背景とした現代のインクジェットプリントでは表現できない表情や均一ではない奥行きのある表現が多く、独特の風合いがあります。

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特に思い入れのある生地について


30年前までは多くの生地に用いられていた「のりぼかし」という技法を施した生地になります。型を使い、防染に用いるもち糊と色糊として用いる友禅糊で糊だけを生地に付着させ、引き染めで柄を出しています。

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糊が滲み柄のラインをぼかし、生地全体としてまとまりがありつつぼかしの加減が部分ごとで異なり、リピートのある柄でも一つの画として見えてくる趣深い生地になっています。


大松さんから見ていただく方へのメッセージ


今回のショールームには企業で取り組んできたさまざまな技法を用いた生地が揃っています。これらの生地はあくまでも一例であり、技法や魅力を伝えるためのものです。これらの生地から作りたい生地を想像していただく機会にして欲しいです。新しい挑戦は、染めを施す職人さんのやりがいにつながります。私たちは、作り手と使い手の両者にとって良いものづくりをしていきます。一緒に新しい表現に向けて、チャレンジさせてもらえると嬉しいです。



書き手 TEXTILE JAPAN SHOWROOM運営スタッフ 宮田能吾

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