続けてみることにしたよ
ブログを10ヶ月ほど続けてみた。
別に毎日更新したわけでもないし、なんならほとんど更新してない月すらある。その程度の継続ならたいしたことじゃないと言われてしまうかもしれないけど、基本的に"続ける"ことが得意ではない僕からすると、これは快挙みたいなものだからとりあえずいったん誇らせてほしい。
その上で自分なりに気づいたことがあるからなんとなくnoteにログとして残しておきたい。
たぶん、1年続けたらまた別のことに気づくだろうし、もう少し続けられたときには今日と正反対のことを考えてるかもしれない。そういう意味で、そのとき考えていることを残すこと自体が、後々の自分にとって「他人の思考を知る」のと同じくらい有意義になりうる。かもしれない。
まず、気づいたのは「ブログは承認欲求のコスパが悪い」ということだ。
ひとつの記事を書くのはそれなりに時間がかかるわりに、なかなか人に読んではもらえない。どんなに会心の出来のものが生まれても、読んでもらえなければ反応ももらえない。
Twitter等で拡散しようとしても、フォロワーが多くなければたいした効果は見込めないし、TL上にブログ記事のリンクが流れたところでほとんどの人はわざわざとばない。たぶんこのnoteだってTwitterからはほとんどアクセスされない。
たしかによく知りもしない他人の文章を読みたがる物好きはそんなに多くない。その書き手自身に興味があってはじめて、その人が書いた文章に興味を持つのが自然な流れだからだ。
ではそのためにTwitter上でバズツイートを連発して人気者にでもなればいいのか。それができるならばその時点で承認欲求はブログで満たされるものの数百倍満たされるだろう。
もっといえば、インスタグラムでせっせと加工した美味しいご飯や美しい景色、可愛いペットの写真でもアップした方が、よっぽど"いいね"をもらえる。その方が断然コスパよく承認欲求が満たされるに違いない。
ブログだって、毎日更新したり、SEO対策をしたり、マメに宣伝したりすればアクセス数が伸び、承認欲求が満たされるという人もいるかもしれない。でも、そんなことをする時点でTwitterやインスタグラムへの投稿をはるかに超えるほどの労力がかかってしまい、どんなに反応があろうと承認欲求のコスパがいいとはいえない。あと、自分の書いたものを必死に宣伝することに抵抗がある。なかなか図太くなれない。
ということはだ。そもそも「承認欲求を満たしたい」という理由でブログをやるべきではないのだ。僕ももしそれだけを理由にブログをやっていたら、正直1ヶ月と持たずに止めていた。
では、承認欲求も満たされない上に、収益化をしてるわけでもない、得られるものが何もなさそうなことをどうして続けたのか。
それはきっと自分が読みたいものを書いてくれる人がいなかったからだろう。
昔からBASEMENT-TIMESの記事を読むのが好きだった。音楽が好きだったから、学生の頃は知らないバンドを面白おかしく紹介してくれるそのサイトの更新を心待ちにしていたりした。
メインのライターである石左さんも記事を書くのに飽きてしまったのか、疲れてしまったのか、だんだんとBASEMENT-TIMESの更新は減ってしまった。その頃にはBASEMENT-TIMESを真似した音楽紹介ブログみたいなのは大量にあったからいろいろ読んではみたけど、かつてのあのサイトの記事を超えるようなものには出会えなかった。
じゃあ自分で書いてみようと、地下室タイムズもどきみたいな音楽ブログを始めてみたはいいものの、結局その他大勢とたいして変わらないものしか書けなかった。それでも、好きなバンドについて誰も語ってなかったことを語るのはなんだかおもしろくて、続けているうちに、結局ついにBASEMENT-TIMESみたいなものは書けなかったけど、自分が読みたかったものくらいはかけるようにはなってきた。ブログ始めた頃は投稿した後の自分の文章を読み返すなんて恥ずかしすぎてできなかったのに。
それでいいかな、とも最近は思えるようになった。
わりと凡な人間やってるので承認欲求的なところの"飢え"がなくなったとはいえないけど、それを書く理由にしちゃったらきっと趣味として楽しくなくなっちゃう気がする。
自分のために、読みたいものを、好きなときに書く。
そうだ。読みたいことを、書けばいい。田中泰延さんの本で読んだことがなんだか今さら腑に落ちた気がした。これが10ヶ月目の気づき。
大好きなバンド、ハンブレッダーズも、銀河高速で「続けてみることにしたよ」って唄っていたし、僕ももう少し続けてみることにした。ほんとに良い曲だ。何かの折にブログでも紹介したいな。
もちろん書き上げたものに誰かから反応がくればそんなに嬉しいことはないし、これを読んで少しでも興味を持ってくれた人がいたら、プロフィールからブログにとべるのでよかったら読んでみてください。けっこう面白かったですよ。
それでは。
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