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2018年 読めて嬉しかった漫画3選

2018年も素敵な本との出会いに恵まれて幸せでした。

今年読んだ漫画のなかから「これ読めて嬉しかったー!」と思ったものを3つ、紹介したいと思います。

▶怪盗ルパン伝 アバンチュリエ

アルセーヌ・ルパンといえば、誰もが知っている大怪盗。

このコミックの原作は、フランスの小説家モーリス・ルブランによって100年も前のフランスで書かれた怪盗紳士の物語。
そう!かの有名な「怪盗ルパン」シリーズのコミカライズなのです!

恥ずかしながら私はこれまで原作小説を読んだことがなく「怪盗ルパン」という存在については「神出鬼没の大怪盗」という漠然としたイメージを持っているだけでした。

でもいざこの漫画を読んでみたら、ルパンのキャラクターや人間性がとにかく魅力的で、すっかりファンになってしまいました。
大胆不敵かつ華麗で挑戦的。なのに不安に揺れることもある。
冷静な思考力も持っているのに、熱くたぎる情熱のままに行動してしてしまう。
失敗もするし、恋もする(しかもかなり情熱的)。
そんな彼を見ているうち、つい応援したい気持ちになってしまいます。

「いま何が起きてるの?」「え?この先いったいどうなるの?」と先が気になって仕方ないスリリングなストーリーも素晴らしく、ページをめくる手が止まりません!

100年の時が経っても、こんなに色褪せずに面白いものを創れるなんて、ルブラン、なんてすごい……。

そして、森田崇先生のコミック化も非常に素晴らしいです。
原作に忠実に、そして華麗に漫画化されています。

森田先生ご自身がルパンのファンであり、ルパンという物語の魅力を世の中に伝えることに非常に情熱を注いでいらっしゃるので、原作へのリスペクトと愛情を漫画からひしひしと感じかれて、そこがまた素敵です。

この漫画には夫婦でドハマリしてしまい、我が家では「アバンチュリエを読んでいる」=「チュリエってる」という造語まで生まれました。
▶用例:「いまチュリエってるからちょっと待って」というようにわりと頻繁に使っていました。

Kindle Unlimitedで読めたので、次々と一気読み。
最新作『奇巌城』まで夢中で、それこそむさぼるように読んでしまいました。(そして『奇巌城』を読み終えたあとは、しばらく放心状態に……)

こんなに胸踊らせながら駆け抜けるような読書体験は久しぶりで、とても嬉しかったです。

最高に面白いエンターテインメント作品ですっ! 出会えてよかった!!


▶ダンス・ダンス・ダンスール

ふとしたきっかけから、中学生男子がバレエの世界にのめり込んで行く話。

2018年に刊行されたのは8巻〜11巻。
巻を追うごとにぐんぐん面白くなっていて素晴らしいです。

物語の展開も早くて「どうなるんだろう……」と目が離せない。
そして本当に、作画が素晴らしいです!!

ダンサーの美しい肉体と、力強さに満ちたダンス。
圧倒的に美してくて、ただただ、見惚れてしまう場面たち。
ページを開いた瞬間に、心臓を鷲掴みにされるような感覚を幾度も覚えて。
夢中で読んでしまいます。

10代の不安定に揺れ動く心や、激しい情熱。
焦りや不安。誰かを、何かを想う気持ち。

どうしようもなく「好きなのもの」と共に、生きていくこと。

それらが、まぶしくて目が眩むくらいに見事に描かれていて。
私はこの作品が、すごく好きです。

先日公開したnoteでも、10巻までの感想を書いています。

(実は10巻を読んだ直後、8月末に書いた感想でしたがなかなかアップできず……でも「熟成下書き」のタグのおかげでアップできました。感謝。)

何かひとつでも、「好きなもの」に胸を焦がしたことがある人。
「好きなもの」との関わり方で悩んだことがある人には、ぜひ読んでほしい漫画。

私は、この漫画と出会えてよかったです。


▶3月のライオン 14巻

ずっとずっと大好きな『3月のライオン』。

将棋の棋士・桐山零を中心とした、彼をとりまく人々との物語。

12月に刊行された14巻は、本当に素晴らしくて。
「読んでよかった」というよりも「(これが読めたなら)生きていてよかった……!」とさえ思いました。

みっしりと、可愛さと幸せがつまってる……!!

人はそれぞれに与えられた場所で生きていくしかないけれど、悲しみや絶望の向こう側へと、しっかりと意志を持って幸せになろうと歩んでいく人たちの姿が、とても愛おしい。

ラストページの着地があまりに素晴らしくて、そこに描かれた絵と言葉を何度も何度も反芻しました。丁寧に、丁寧に、物語を重ねて、歩んできたからこそ、たどり着ける光景を見せてもらった気がしています。

14巻では、懐かしい人達に会えたのも、私にはとても、本当にとても、嬉しかったです。

ページの隅々まで、可愛い絵がみっちりと詰まっていて、見ていてとても幸せになります。
(14巻に登場のマニーちゃんが可愛いくて、とても好き!)

ページいっぱいに描かれた「可愛らしさ」は、もしかしたら、物語のなかを生きてゆく「彼ら」への 応援(エール) なのかもしれないな……と、このnoteを書きながら思いました。
そこから読者の私も、明日を楽しみにする勇気だったり、顔を上げて日々を過ごすための希望だったりを、もらえているような気がしています。

これから先、何度でも読み返したい漫画です。


……以上、2018年に「読めて嬉しかった漫画」3選でした!

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