テレビのCHANNELをNHKに変えるとびっくりすることがある。民放の番組によく出ている俳優、TALENT、芸人、著名人、COMMENNTATOR等ほとんど同じ顔ぶれが多勢出演している。この上、名だたるMCを擁し、朝の報道番組まで作ってしまうのではないだろうか。 そんな拙速かつ、酷似した番組を作り、NHKは何処へ向かって行くのだろうか。

かって国民の、皆様のNHKはお堅い番組として、NEWSは、絶対的に信頼され、報道番組、DOCUMENT等他の追随を許さぬ番組もあり、結構視聴率も高かった。全国放送と全戸、受信料を徴収出来る強みで、経営も安定しており、質の高い番組を提供し、それなり存在意義はあった。いまでも、さすがNHKと思わせる番組も残ってはいる。しかし近年は、INTERNETのSNSで双方向の意見交換、情報収集ができ、テレビの存在感は薄れている。しかも民放の躍進が目覚ましく、他局との切磋琢磨と視聴率競争を生き抜き、よりSHOW UP、SPEED UPされた報道番組、娯楽番組などで飽きさせない。

今のNHKは、公共放送という縛りが、重荷になっているのだろうか？その方向性によっては、受信料を支払う義務は生じなくなるのではないだろうか。現に民放も公共の電波を使用しており、ある程度、公共性も保たれているし、地方テレビ局の系列化も徹底し、全国放送と変わらないところまで来ている。民放に出演している人達が何故かNHKの出演では、何を忖度しているのか、個性を発揮出来ず、存在感がないのである。民放の「しくじり先生」とNHKの「逆転人生 」ではパクリさえ、疑ってしまう。又、政治、社会、報道番組でも、個性を出せぬ司会者が、ただ順ぐりに話をさせているだけでは、個性的なMCが仕切る民放の番組には対抗出来ない。このままでは、VIVIDであり続ける民放と漂流しているかに見えるNHKでは、勝負にならないのではないだろうか。NHKが、もっと存在意義を保つためには、民間に出来ない公共性の立場から、今、日本で議論を尽くす必要のある諸々の命題を分かりやすく解説し、時間に縛られず、議論を尽くす場を提供することではないだろうか。憲法、米軍基地、原発、財政、経済、消費税、年金等、日本の進路を決める重要な課題について、それぞれの立場の代表的な人物が、異論、反論、OBJECTIONを述べる番組を作ってほしい。その人達は、相手を論破するDEBATEではないのだから、声高に威圧したり、暴走したりせず、論理的にものを考え、受けて立つくらいの冷静、沈着な人物が望ましい。MCは、勿論、偏りのない人が相応しいし、リーダシップを発揮しなけれいばならない。衆愚政治と揶揄されようと、一部の政治家に将来の選択を任せるのではなく、目覚めた我々国民が選択できる土俵を提供出来るかが問われる。そんなNHK になれば、その意義と存在価値がより高くなることであろう。