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入試の季節、受験時代を思い出して、心がどきどきする。

 〇月〇日

 入試の季節である。受験時代を思い出して、心がどきどきする。

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 〇月〇日

 橋本治さんが亡くなった。橋本さんは、デビュー作が「桃尻娘」だったこともあり、なんとなく小説家のイメージがあるが、小説がメインというわけではない。エッセイや評論をたくさん書いている。いや、小説とは比較にならないくらい、そのジャンルの文章を多く書いている。
 橋本さんの思考の(仕事の)中心に、どんと居座っていたのは、いったいなんだったのだろう。

 橋本治さんは、橋本治さんと呼ぶ以外にない。
 橋本治というジャンルだったのだろう。

 話はそれるが、橋本さんの死で、思い出すのは、大学時代の友人である。
 その友人は、「桃尻娘」の文体を真似した小説を書いていた。女子高校生の口語体という、当時としては新しい文体だった。文芸誌以外のポップな小雑誌に投稿していた。後年、ライターになったという話を聞いたが、近況は知らない。

 橋本さん、70歳とは。若い。ご冥福をお祈りいたします。

 〇月〇日

 その男は、私たちのあとに、入店してきた。
「おれ、昔、ジャニーズにいたんだ」
 という声が聞こえてきて、振り返った。
 東京、神保町のカフェである。中年の男が、数人の若い女の子にしゃべっている。男は、その男だけである。得意げな調子が混じっているように感じた。
 気になって、ちらりと見た。イケメンではない。服装もしょぼい。だが、なにものにもとらわれない自由な雰囲気とでもいった空気感をまといつかせている。魅力的に見えないこともない。

 昔、ジャニーズにいたというその話が本当なのか、どうか、調べる手段はないだろうが。

 私たちは、途中で立ち上がってしまったので、その後、彼女たちがどうなったか、知らない。

 〇月〇日

 日曜日、6時後半。国民的アニメ「サザエ」を観ながら、は~い、と、ばぶ~を妻くんが繰り返しいっている。


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