同窓会に行けない
どうしても、いろいろ考えてしまう。
服買わなきゃとか、美容室行かなきゃとか、マツエクつけなきゃとか。
そんなことどうでもいいのに、と思いつつ、できるだけ綺麗に見せたい自分がいる。
その結果、いろいろ考えることがめんどくさくなって、行くこと自体やめちゃえばいいんだ!って思う。
たぶん、自分が何かを成し遂げてないことが嫌なのだ。それを露呈してしまうことが怖いのだ。
誰も私が何かを成し遂げたかどうかなんて、興味がないことは重々承知だ。
それでも、頭の中では誰かに「すごいねー」って言われたい自分がいる。
実際、大して仲良くもない久し振りに会った人に「すごいね」って言われたって、そんなに嬉しくないし、実際は「裏があるのでは?」って勘ぐっちゃうと思う。
他人に自慢をするっていうのは、誰かの承認されたい欲求もくすぐってしまって、嫉妬の種になる。そんなものを撒き散らしたいわけではない。
というか、同窓会という場所ではやっぱりそんなことどうでもいいんだと思う。
久し振りに同級生に会って、友達だったとかそうじゃなかった人とかも、全部ひっくるめて、過去の出来事について解釈し直して、皆がノスタルジーに浸る場所なんだと思う。
だから、私がマツエクを付けようが、髪の毛をサラサラにしようが、大して重要じゃないのだ。
それでも、私は、同窓会に行けない。
私は、あの頃の傷がまだ癒えていないのだ。
ノスタルジーに浸りきれるほど、大人になれていないのだ。
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