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めずらしく激怒した話とお願いしたいこと

「ぎっくり腰になりそうな時、どうしたらいいですか?」
「痛みがなかなか治らないんですが、なにをすればいいですか?」
わたしのもとには、見ず知らずの方からメールやメッセージでこうような質問が届きます。

きっと、「温めたら? 冷やしたら? ここを押したら?」
というような簡単ですぐにできる答えがほしいんでしょうね。

腰痛と一言で言っても、軽いものから重いものまでいろいろ。
もしかしたら、すぐに病院に行く必要のある危険な腰痛かもしれないじゃないですか?
あったこともない人にそんな無責任なアドバイスができるわけがありません。

そんなメッセージは無視をしてもいいのですが、
もしかしたら『人生を変える幸せの腰痛学校』の読者さんかもしれない、
本を読んでそれでもわからないから相談してくれたのかもしれないと、丁寧に返信をし、何度かやり取りをする中で、

「腰痛学校ってなんですか?」
と返信がきたときには、びっくりします。

「世の中には、腰痛本の著者に本も読まずに腰痛の質問してくる人がいるんだ」
わたしの常識を逸脱していて、腹が立つというよりは、あぜんとします。

でも、まあこれはまだいいんです。
今後の人生でこの方たちとお付き合いすることもないでしょうし。

困るのは友人なんです。

友人が困っていれば、やはり力になりたいですよね。
お互い様だし、助け合いだと思いますから。

責任をもってアドバイスをするためには、最低でもこのくらいの情報が必要です。

・今の痛みの場所、強さ、安静時痛の有無。
なにをすると痛みが強くなるか、和らぐのか。
・痛みのきっかけとこれまでの経過
・病院受診歴、受けた検査、その結果
・痛み以外の他の症状はないか?

これらの情報を聞き、鑑別し、適切なアドバイスをするのに、メッセージなら複数回のやりとり、電話なら30分近く時間をとられます。

頭の片隅で、
「わたしは有料で腰痛カウンセリングをしているんだけどなあ」とも思います。(正直なところ)
でも、まあそこは友人ですから。
お互い様、助けあい、だからこその友人でしょう?

Aさんという友人だと思っていた人がいます。
Aさんは、ご自分の坐骨神経痛や腰痛のこと、ご家族のことで相談にのってほしいとのことで過去に複数回電話で話をしています。
腰痛や坐骨神経痛の相談なのですから、「それは腰痛学校に書いてあるから読んでね」とも言いました。

そして、先日のこと。
「ぎっくり腰になりそう。なにに気をつけたらいいの?」というメッセージが来ました。
少々うんざりしたわたしはまたかと思い、「腰痛学校にヒントが書いてあるから」と返信しました。

すると……、
「まだ、読んでない」と。
最初に坐骨神経痛で相談をうけたはずいぶん前の話です。
その時にもその後にも「腰痛学校」の話はしました。
だから私は、本を読んだ上でそれでもわからないから相談してきているのだと思っていました。
ところがそうじゃなかった。

本も読まずに「腰痛の相談」をしてくるわたしの常識の範囲を逸脱している人が、ここにいた。しかも、友人だと思っていた。それ見抜けなかった私。

わなわなと怒りが込みあげてきたのはいつぶりのことでしょう?
それに対し、「全部読んでいないという意味」というメッセージがきましたが、そういうことじゃない。

心理学的には、怒りの感情は2次感情で、その前に「さみしい」「わかってもらえない」という1次感情があります。

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