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「読む側」視点からレポートを考える/文系

この記事は筆者の「読む側」になった大学レポート/文系編の改訂版です
なぜ今更ながら改訂版を公開したのか、それはあの記事が初投稿であり不安が残るような…言わば不十分な記事だったと思い、こうして補足を加えた改訂版を公開するに至った訳です

大学のレポートを読む側、採点者である教授の視点に立ってどのようなレポートが望ましいのか意識するポイントは何かについて知ってもらうことを目的としてこの記事を公開しました

実際にこれは、ゼミの教授に膨大なレポート採点を手伝って欲しいと言われ、読む側から色々なレポートを読んだ筆者の経験に基づいています
採点基準などは人によって異なるので参考程度に読んで頂ければ幸いです
でも確実に言えるのは「読む側」の視点に立ちポイントを探ることは評価に大きく関わってくるという事です

「読む側」も同じ人だし仕事も多い

教授は講義だけが仕事ではなく、学会の準備や各出版社からの依頼、有識者会議への出席、他大学の非常勤講師など仕事量は膨大で非常に忙しいです
講義レポートの採点量は「出席人数×開講数」によりますが膨大な量を採点しなければいけないし、データ入力もする必要があります
1科目だけで150弱のレポート採点を手伝いました…
考えてほしいのはそんな膨大な量を真面目に端から端まで読むだろうか?ということ

ならどうすれば良いのか?筆者が採点した際に高く評価したのは以下の2点の特徴がありました

1.読みやすい(形式的要素)
これに関しては特に重要な要素だと言えます。前述した様に膨大な量を採点する必要があるので、読みにくいレポート(行間が詰められている、見出しが無い)に関しては点数を減点しました
自分が実際に採点する時にそういったレポートが来たらどうしますか?
嫌だと思います、また見出しが無ければその部分が何についての記述なのか不鮮明です
そういったことから読みやすいレポート形式(行間を空ける、見出しの作成)にすることの重要性が分かると思います

2.タイトルや内容が例外的(内容的要素)
ここでは「皆が着目しない点、少数派、イレギュラー」のことを例外的と表現します
例外的なレポートが良いのはそれが注目されるからです
その内容が論理的かどうかにも影響されますが、基本同じようなレポートは読んでて飽きてきます
その中で他のレポートとは違う着想があれば注目され評価されます
大切なのは意図的に少数派を狙うということです
これは色々な場面で活用できるテクニックなのですが、どういった意見が多数派となるのかを予想しそれを避けるというのは評価を上げるのに効果的です

3.結論・根拠・結論のサンド(論理的に主張)
最後にここを意識してレポート作成に望んでほしいです
このサンドとは文章を書く際の順序、主張の方法のことです
まず、最初に結論(何を主張したいのか、調査した結果、問いに対する答えなど)を述べます
これによって読み手に対し「何の主張であるか、答えは何か」などを明瞭に伝えることが可能となります
次に根拠を述べます
ここでは最初に述べた結論に正当性を持たせることが目的です
なぜそういった結論になったのかについて正確な根拠を示します
また、根拠が複数あればその結論はより正当性を増します
根拠が複数ある場合はどういった根拠があるのかについて最初に①〇〇②△△という根拠があると示し、その後それぞれの根拠について説明するという手法を用いると読みやすいレポートにすることができます
そして、最後にもう一度結論を述べます
最初に述べた結論をもう一度最後にまとめとして述べます
筆者がよく最後は「以上の理由により〇〇である」という感じで結論をもう一度述べています
最後にもう一度結論を述べることによって読み手に対し何の主張であるか更に明瞭に伝えることが可能となります
また、根拠を踏まえた上で結論を見返すことになるので理解を深めることもできます

「読む側」視点からレポートを考えるとは

これまで述べてたようにただ課題に沿ってレポートを作成するのではなく「読む側」視点に立ちポイントを探ることは良いレポート作成の鍵と言えるでしょう
それら視点に立って考えた場合、「読みやすい」「例外的」「論理的に主張」の3点を意識して望むと良いと考えられます
何ならこの記事の構成もその手法を意識しているので見返して頂ければ分かると思います
以上が筆者の経験に基づく良いレポートを作成するための方法です
この記事がみなさんのレポート作成の手助けとなれば筆者の目的は達成されたと言えます
最後まで、読んで頂きありがとうございました


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