身の回りのものについての絵本は、きっと子どもにとって自分ごととして捉えやすいことだろう。

お絵描き、遊び、歌、ご飯、おもちゃなど、自分の生活の一部や持ちものが絵本のテーマになっていたら、きっと興味を持ちやすく、自分に重ね合わせやすいはずだ。

そんな共通点絵本としておすすめしたいのが、スウェーデンの少年の新しい洋服についての物語『ペレのあたらしいふく』だ。

エルザ・ベスコフさんはスウェーデンの児童文学作家・絵本作家。小学校の美術を教えていた経歴の持ち主だ。

舞台はスウェーデン。男の子ペレが新しい青い服を手に入れるまでのお話。ペレの服が小さくなってしまったことから、新しい服を作ろうと羊毛を刈るところから工程が始まっていく。

家族や近所の人の協力を仰ぎながら、ゼロからものをつくっていく営みの豊かさや難しさが生き生きと魅力たっぷりに展開される。

この絵本、なんと出版が1912年。100年の時を経てもなお、世界中で愛されている。人の営みが美しく丁寧に描かれる本書で「あたらしいふく」を手に入れる過程や、その喜びが味わえる。

きっとペレはこの青い服を大切に着るだろう。子どもの服がどうやってできたのか、一緒に考えみても楽しいだろう。

絵本についての私のnote