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明治40年創業 114年続く老舗 山田屋履物店さんのご紹介

お店に入ると色鮮やかな、花緒の下駄が目に入る。3代目の小室恵美子さん、花緒人の實さんが今も代々続くお店を守っている。

恵美子さんの祖父にあたる初代小室酉蔵さんは、当初は下駄の他、炭や桐材を販売。炭は自転車に積んで青梅に搬入し、都心に運ばれていた。下駄作りは祖母が担当。「厳しい人だったけど、けじめがあり誰からも好かれていた」と話す。主力商品は駒下駄、タイヤが底についた草履。タイヤ草履は軽く、歩く時に床に傷がつきにくいと人気だった。運搬のための車もいち早く導入し、当時中野にもあったお店に運んだ。

戦争が終わると、ゴム靴が出始めた。お店にある当時のゴム靴を見て恵美子さんは「履くと豆が出来た」と笑った。

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▲店先には、魚さんや夏用のサンダルが並ぶ。珍しい下駄もあるので、見ていて飽きない。

14軒あった履物専門店も今は1軒。今は駒下駄の製造はやっていないが、花緒職人の實さんが付けてくれる下駄が人気だ。下駄、手作りの花緒は種類豊富で迷ってしまう。自分の足に合うように、花緒も調整し付けてくれる。漁師やサーファー愛用の滑りにくいサンダル、通称「魚さん」も人気商品。

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▲絵付きの下駄は、約10年前から趣味で絵を描かれている方が、描いてくれるようになった。今は店内の在庫のみ。

代々続くお店から、地域の変化を見てきた恵美子さんは、「お年寄りが多くなった。お茶を飲みながら、ゆっくり会話が出来、気軽に立ち寄れるお店にしたい」と話す。

山田屋履物店
[住  所]あきる野市五日市852 (駐車場あり)
[電  話]042-596-0113
[営業時間]10:00〜17:00
[営  業  日]火・木・日曜日

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