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ジェラートピケという魔物

先日、下着を新調するのと同時に冬物のパジャマも買おうと思いついた。それも、ちょっと可愛いやつを。特にまだそういうことに困ってるとか飽きてきたとかマンネリ気味とかではないのだが、生活を共にするということはやはり緊張感が無くなるということでもある。私も私でズボラな上あまり男ウケするタイプでもないので、たまにはそういうことでもしてみたらやっぱり嬉しいのかしら、と思ったのだ。

しかし、貧乏性の私には6000円のパジャマはやはりどうもお高く、それを買うくらいならもう1組新しい下着を買った方が良いのではないか…?脱げば一緒…?(?)という思いが拭いきれなくなってしまい、結局ユニクロのものを購入したのだった。

しかしその晩、買い物の経緯を話した私に、
相方は衝撃の発言を繰り出した。


「でもさ、ジェラートピケとか、すごいあざといのはわかるんだけど、正直買ってあげてもいいから着てほしい気持ちはある」


……そうなの?!??!

寝耳に水である。

私みたいなのを好きという奇妙な人なので、
てっきりあーいうあざとい感じはむしろ苦手なのかと思い込んでいたが、やっぱり好きなのか。いや、好きである感性に関しては全く否定しないのだが(パジャマ可愛いあざとい女子は可愛いに決まってる)私が衝撃だったのはそこじゃなくて、

それを私に着てほしいのか?!と、いうことだった。

ジェラートピケ。
名前くらいは知っている、なんだか可愛らしい寝巻きを売っているところだということも知っている。しかし、限りなくノームコアな装いの私がそこに足を踏み入れたことはなく、もちろんだけど、プレゼントとして貰ったこともない。大体、あんなのはもっと可愛らしい感じの子が着た方が可愛いに決まっている。まあでも……。私の装いに一切注文をつけない相方がそんなことを言うのだ。いくら可愛いと言っても、1個くらい私が着れるのもあるだろう……と思い、つい昨日、最寄りのジェラートピケを覗いてみようとした。

みようとして、視線を向けたところで
なんだかすごい白いフリフリのキャミソールやモコモコしたバニーになれるやつやイチゴ柄のパジャマが目に入って、入店を、断念した。

ここはひとりでくるところではない!

後になって、いきなり実店舗はハードルが高く手始めにサイトを見れば良かった、ということに気づいたのだが、
なんだかあの空間はすごかった。可愛い女子はみんな「ジェラピケ♡」って言ってる気がするけど(偏見)みんなあんなパジャマ持ってるんだろうか。持ってるんだとしたら、きっと彼女達は彼氏に絶対すっぴんを見せないんだろうな。私はあのパジャマたちをすっぴんで着る自信がない。せめて化粧させてほしい。でもそれは、最早パジャマではない。

私がジェラートピケを着れる日は来るのだろうか。

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