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泉谷第二取水設備(いずみ、徳島県那賀町)

●概要
四国電力広野発電所の13あるとされる堰堤の1。
竣功:1960年?  型式:G  
目的:P(合計最大取水量14.3㎥/s・有効落差292.7m・最大出力35,700kW)
堤高:?m  堤頂長:?m
流域面積:?k㎡  湛水面積:?k㎡
総貯水容量:?万㎥  有効貯水容量:?万㎥


●見学情報
駐車場:無 トイレ:無 自販機:無 天端:不可 直下:可(川) 
※アクセスは徒歩のみ。


●参考リンク・引用



●道中

那賀川支流、坂州木頭川にある四国電力広野発電所。
大美谷にダムを設けて調整池としており、
そこには複数分の谷水が注水されている。
この注水は大美谷ダム右岸の案内板によれば、上記6ヶ所により集められている事が分かるが、水力DBによれば(大美谷含む)13箇所となっている。
その内訳は、過去数度の現地物色により、
坂州木頭川x1
藤ヶ内谷x1
樒谷x3
新居田谷x3
沢谷x3
大美谷x1
の12ヶ所、そして今回の泉谷で13箇所。
と思っていたが・・・?
それは後述するとして泉谷へ。相変わらず分かりにくい取り付きを下ると、心に平穏を齎す四電階段。
程なく歩くとこんな設備。揚水設備とある。これまでの取水設備においては(表立っては?)見られなかったもので面食らう。
兎も角堰堤へ。脇の階段から川へ降りると見える(奥)。
手前堰堤っぽいのは揚水設備の保護用?
特段変わった形状ではではないが、過酷な労働条件に晒された堰堤に毎度頭が下がる思い。
左岸側はそれなりに最近大きく抉られた痕も。
右岸に取水・土砂吐設備。そして、毎度おなじみ設備名称の看板発見~♪
がしかしそこには驚愕の文字、「第二」。安気に構えていただけに大いに混乱。
先述の通り、過去に全13取水中12を踏破し、今回残す泉谷となったのだから、当然そこには「泉谷渓流取水設備」とだけ書いてあるものと思っていた。それがまさかの第二…。
そして脳裏に過ぎるのは樒谷。先に樒谷x3とは書いたが、実はそちらには「第四」が存在しており、「第三」がどう探しても見つからず、「第三は何かしらの理由で廃止され第四が残った」と勝手に結論付けていたのだ(にしても廃止跡も見つからなかったが)。
急遽付近の谷も漁る羽目になったが、、
結局見つからず。
結局元に戻って先の揚水設備からヒントを探ろうと。
まず第二取水設備との位置関係。右奥が取水設備、左が揚水設備。
越流堤の向こう内部に見える隧道、あれが恐らく第二設備と繋がっているのだが、体感的に第二設備1箇所分の水路としては径が大きすぎる気も・・・?
第二取水口の様子。何ともいえないサイズ感。
元に戻ってそこには揚水機が2基あるようで、
このように揚水され、写真で言うと左方向へ流れていた。
別角度、奥に流れている様子を確認。この先が主水路ではあるハズだ。
(地理院地図より引用加筆)
現地で見た限り、水の流れはこんな感じ。
なるほどさっぱり良く分からん(苦笑
というか他では見られない揚水設備なるまどろっこしい設備を設ける意味合いも謎だ。
結局これ以上の事は分からず、この泉谷も第一が廃止なのか?という考え、しかしそうポンポン廃止されるものか?という考えが交錯し、モヤモヤする結果に。
尤も、水力DBの取水箇所数は必ずしも実数と合わず(カウント方法に業界基準があるのかもしれんが)、過去に水力DBより実際1基多く存在したという事例もあったが、今回は2基「見当たらない」というのが実に引っ掛かる…。
そして更に沢谷第三あるんじゃないか疑惑もあり、もうカオス(笑)。
那賀は中々一筋縄ではいかない。
近々また来ることになるだろう…


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