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松葉川発電所取水堰堤(まつば、高知県中土佐町)

●概要
四国電力松葉川発電所の取水堰堤。
竣功:1925年?  型式:G  
目的:P(最大取水1.50㎥/s・有効落差29.39m・最大出力320kW)
堤高:?m  堤頂長:?m
流域面積:?k㎡  湛水面積:?k㎡
総貯水容量:?万㎥  有効貯水容量:?万㎥


●見学情報
駐車場:無 トイレ:無 自販機:無 天端:不可 直下:不可


●参考リンク・引用


●道中

16年ぶりに積雪量を記録更新したばかりとあって、らしからぬ景色広がる高知。
上写真の津野町から南に下り中土佐町へ。
そんな静かな中土佐は大野見地区、四万十川に松葉川発電所の堰堤がある。
接近。農地により隔てられており、ズーム頼みの見学。
緩やかではあるが美しいS字を描く堤体。
土砂吐。そこそこ最近改修されたのか真新しい風合いだが重厚な面構え。
取水口。
上流側はこの程度の眺望が限界。
左岸より接近。途中、右岸から見えた予備?フロート。
入口。さすがに設備周辺は立禁。
設備の様子。取水即隧道。
堤体。近づいてみると曲線がより美しく見えた。
右岸側に魚道があるらしいが竹に阻まれ微妙に見えない。。
土砂吐ゲートと、
角落しは木製。
網場。筒状のフロートがワイヤにより繋げられている。
(地理院地図より引用加筆)
斯くして約5kmの水路を流れるワケだが、四万十川は緩勾配で蛇行を繰り返す流れが特徴で、道中3本の隧道を用いて、蛇行をショートカットする格好になる。
1本目、取水口から山を挟んだ所。この地中に水路があり、
少しの暗渠を経て、
沈砂池へと出る。
別角度。
余水吐&土砂吐。
その先、竹藪経由四万十行き。
水路方向。
水路上のイマイチよく分からない構造物。
引きで。写真右山から左沈砂池へと導かれた水、手前方向へと流れ、
四万十川に沿って、暫し開渠を行く。
100年近く前からこの風景を色んな人が見てきたと思うと感慨深くなる。
開渠区間の長い松葉川水路、道中12本の水路橋も楽しみの一つ。
落差を生み出すべく、谷を渡り丁寧に水を紡いでいく姿はグッと来るものがある。
さすがに全面改修済なのか、水路橋は鋼製で統一されているっぽい。
四万十川を右に、水路は農地を抜け、
2本目の隧道に突入。
隧道出口を求め歩いていると部分的に目立つ石垣があり、
登ると水路がある。
隧道出口。
アーチ的なのは見えたが、期待しているものは見えない。
灌漑用水との結びつきも強いようで、ここでもこのような水路が分岐している。
水路の様子。右に四万十川。
更に下流へと向かおうかというちょうどこの付近で中土佐町から四万十町に入る。
(地理院地図より引用)
ここからの区間は、谷を渡す水路橋が8本連続しており、
川に沿って徐々に落差を出す様は壮観。
全部を見る余裕はなかったので、この区間末端のNo.11。
麓には、周囲から浮いた雰囲気の謎スポット、地球裏番地発祥の地なるモノ・・・


ブラジル・モスタルダスの裏側らしい・・・お、おう…
気を取り直してNo.11から見る景色。
末端でクイッと曲がり、
最後の隧道に突入する。
一応接近してみると、ムムッ…!
何となく雰囲気のある面構え。
と思ったら、要石が顔を出していた!
これこれ!こ~いうのを期待してたのよ。
浮かれてパノラマ。
で、漸くやってきました松葉川発電所。
放水口…はよく見えないが、ともかく発電中ではあった。
後付感こそあるものの、オールドテイストを残す建屋。
鉄管は水路の下を潜り、建屋に。
何となく強い感じ(語彙力)がするこの水路、、、
少し上流に見えた法師ノ越水路と思われる。
現行水路は真新しいが、元はというと1904年にできた水路トンネルらしく、古参の松葉川発電所より更に20年近く前からあったという事になる。この水路を細かく辿る時間はなかったが良い発見だった。
さて本筋に戻り鉄管。余水路と横並びの姿が凛々しい。
鉄管ズーム。
脇の階段を登り水槽。落差が低いので到達は容易。
水路・水槽接続部。
水路を遡るとすぐに水路橋。
谷感は無いが、ナンバーが振られていた。
更に進むと3号隧道出口。ここでも灌漑用か、分岐が。
そして出口に接近。さて、どうか・・・
埋もれてるか・・・
いや…見えた!!
てなワケで最後に対岸からその姿を眺め、
松葉川発電所見学を終了。
充実した時間をありがとう。

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