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久部/早水堰堤(くべ/はやみず、島根県美郷町)

●概要
中国電力粕淵第二発電所の2堰堤の1・2。
竣功:1927年?  型式:G  
目的:P
   合計最大取水0.973㎥/s
   有効落差154.57m
   最大出力1,200kW


●見学情報
駐車場:無 トイレ:無 自販機:無 天端:不可 直下:不可 


●参考リンク・引用


●道中

(地理院地図より)
江の川下流域に、ひときわ目立つΩカーブがある。
そのカーブにおいて大容量低落差を活用したのが、浜原ダムにて取水される、
明塚発電所(あかつか)。
ちなみに浜原ダム上流には潮発電所(うしお)がある。
取水元は来島ダム。神戸川から流域変更しており、建設に際しては揉めに揉めたとか…。
(地理院地図より)
・・・そんなこんな早速脱線してしまったが、マイナー堰堤・発電所の紹介を優先したい当noteの方針に基づき、今回はそのちょうど浜原オメガ(と勝手に命名)北端、三瓶山南麓に水源を持つ支流早水川にスポットを当てたい。
マイナーなんて少し失礼な?事を言ったが、この早水川にある粕淵第一発電所は1919年竣功と、現存する江の川水系発電所としては最古。今回触れる第二発電所も1927年竣功と、いずれも100年戦士。
そんな粕淵第二発電所が、結局の所マイナーなのはアクセスの悪さ故か。
お目当ての物件に接近しすぎて駐車場所もなくリターンというタイムロスは避けたいので、急がば回れ、多少離れていても確実に駐車できるスペースを選定したい。
途中、思いがけず設備を見つけ、悠々と撮影に勤しむことができるのも徒歩の強み。
急がば回れ戦法は撮影時においても有効。
いちいち画像を加工するまでもなくスッキリした写真に。
すぐそばには灌漑堰があり、そこから。
昭和一桁の発電所、改修こそされてはいるだろうが、大枠のフォルムは当時の姿を残しているように感じた。
看板ゲットー。明らかに手が加えられた「淵」が気になるが・・・?
鉄管。中々の急勾配。
上水槽は見えず。
ちなみに左岸からはこんな感じでやはりよく見えない。
それもそのハズ、鉄管途中には道。そしてこの急勾配。
眼下には発電所。左岸は比較的なだらかだが右岸は険しい。
元に戻って、右岸の僅かなスペースにある為か、放水口は鉄管に対しほぼ直角に位置し、
早水川へと合流している。
(地理院地図より)
続いては堰堤。水力DBによれば取水は2箇所とある。
が、地図を見る限り、上流に堰堤1箇所を設けたとてもシンプルな1本の導水路。
(地理院地図より)
途中、集水域が確保された谷も無さそうだったので、セオリー通り堰堤すぐ隣の谷に目星を付けた。
まずは地図通りの早水堰堤へ。
ズーム。
取水口ズーム。
別角度。
早水堰堤(右)へと接近途中、目星を付けていた谷(左奥)に設備を発見。
その前に、、こちら早水堰堤。残念ながらこれ以上接近はできないが見通しは良い。
のっぺりした印象だが、練石積。
土砂吐。
そしてそして隣谷へ。
すぐ脇には管理所があり、「久部・早水ダム」という名称を確認。
そして似つかわしくない草ヒロ。
調べた所、トヨタMR2?
気を取り直して久部堰堤。立体交差する水路が目に刺さる!
こちらも練石積。
土砂吐。
この立体交差水路は、恐らく既得灌漑用?
別の水路へと接続しているようだったが、稼働状況は不明。
上流側。小ぶりな堰堤左岸で一際存在感を放つ穴!
流れ込みを確認。どうも早水堰堤の水が一旦この堰堤を経由しているらしい。
別角度。機能を詰め込んだ感じがたまらん。
全体像はこんな感じ。
堰堤すぐ上流にはこのような設備。恐らく発電とは直接の関係は無いと思うが、左岸取水口らしきはかなりしっかりめ。
位置的に先程の立体交差水路に接続?
注水トンネル内がどうなっているのかが気になる所。
お邪魔しました~

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