【本質を突いたものは廃れない】

風の谷のナウシカ。小学生の時に初めてこのアニメを知った。死の森に飲まれて朽ち果てた村の場面から始まるこのアニメ。死の森には気持ちの悪い虫たちが住んでいる。最初は怖くて、見るのを止めようかと思うほどの印象だったのを覚えている。ところが!見終わった時の印象はえらく違った。

ゾッとして始まった映画だけれども、息を持つかせぬ展開で次々と事件が起き、話が進みます。最後は主人公のナウシカが身を呈して村を救う。ことごとく難題が起こる中、ナウシカが逃げないで立ち向かって行く姿勢に心が痺れる。エンディングでは涙が止まらなくなった。

主人公は自分の身を危険に晒しても、人や虫をも助けようとする。反面、怒りに任せて人を殺めてしまう場面もあり、とても人間的だ。死の森が、実は大地を浄化しているという設定も説得力がある。森の緻密な描写や、キャラクターの動きも宮崎アニメゆえのクオリティーの高さですごい。

このアニメ、宮崎駿監督は完成度65点!と納得していなかったという。しかしビデオ化して、公開から25年以上経って発売されたBrue-rayでもランキングに載るほど息長く売れる商品となった。本質的なものは、廃れることがないというものの見本のようなアニメだと思う。


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