2013年10月21日の日記

 今日は朝から病院へ行ってきた。久しぶりに電車に乗って御茶ノ水まで行った。ちょっと断片的に何を見たか書いていってみようと思う。


 改札にパスモをかざしたが残額がたりなくて通り抜けることができなかった。あると思ったのだが。しかたなくパスモに千円入れる。となりには若い女が同じように切符を買うかチャージするかしていた。


 ホームでたっている。となりに女がたつ。

 電車は混んでいた。ずっと鼻先に男の髪があった。わさわさと体積が広がるようにセットされていて、うっとおしいことこの上なかった。


 地下にある御茶ノ水のメトロの駅から地上に出ると、信号のそばでボランティアが募金をしていた。どうも捨て猫、捨て犬の保護をする団体の運営資金が足りないということで募金をしているらしかった。一瞬少しばかり寄付しようかという考えが頭に浮かびかけたが、すぐに信号が青に変わってしまったのでそのまま向こう側に渡ってしまった。

 …いや、多分ずっと信号が変わらなくても私は寄付をしなかっただろう。なんというか…ふむ…。


 診察までの時間は長かったが診察自体は2、3分で終わった。まったく、診察はいらないからペンタサだけ処方してくれよと言いたい気持ちを抑えて医者の話を聞く。血液検査の結果をみると、どうもヘモグロビンと鉄分の値が低いようだった。理由はまったくわからん。いつも貧血気味だが原因などまったくわからない。

 病院の採血待合室ではとなりにヴィトンのバッグをもった女が座った。その女は私とは反対側の(私は彼女の左側にすわっていたからつまり右側だ)女性と話していた。話をきくかぎりでは彼女たちは元からの知り合いではなく、この病院で知り合ったらしかった。私の隣に座った女の方が若く、向こうの女はおばさんといっていい年齢であった。

 どうも若い女は初めてこの病院に来たらしく、どうしていいかわからず困っていたところをおばさんが助けてくれたらしい(あるいは女がおばさんに助けを求めたのだろう)若い女はひっきりなしにどうでもいいこととおばさんに話しかけていた。おばさんは特に迷惑がることもなく受け答えをしていた。

「今日混んでますよね~いつもこんななんですか?」
「そうよう、月曜日はいつもね、混んでるわよね」
「本当困っていて、助かりました…今日はじめてきて…何がなんだかわからなくて…」
「1人で来たらね、わからなくて当然よ。私は最初は主人ときたからね。大丈夫だったけど…」
「ですよね、最初はわからないですよね~。それにしても混んでますね…」
「混んでるわよ。本当に…ねえ、今日は特にひどいんじゃないかしらね…」
「私は家が遠くて…。仕事は午後から行くことになってたんだけど、これじゃ無理そうですね…。朝から検査をずっと受けてるのに…。本当これじゃ一日仕事で…」
「大変ねえ…そうねえ…。あ、番号がきたわ、じゃああたしは行くわね…」


 こんな感じだった。この会話は純粋な会話だろう。こういうタイプの会話には感想などさしはさむべきではない。何かを飾り付けて体裁を整えるべきでもない。ただ会話として純然たる姿で存在する。それでいいのだ。

 まだ書くことがいくらかあるような気がするが、一旦区切りをつけることにする。ずっと聴いていたマーラーの交響曲4番もそろそろ終わりそうだ。やはりブラームスよりマーラーだ…

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