2014年6月29日の日記


 午前中翻訳をした。ワインズバーグはヘレンとウィラードの章が残るのみとなった。これが終わったら私は一体どうなるのだろうか。


 今日は昼食を買うための外出したのだった。私は駅前のパン屋と、マックと、モスバーガーのどこで昼食を買うか迷ったあげく、結局パン屋へと向かった。モスは遠く、マックはなんとなく食べる気がしなかったのだ。パン屋でカレーパンとくるみの入ったバナナ風味のマフィンを買った。それだけでは足りないと思ったのでサンクスによってハムとチーズの練りこまれたスティックパンを買った。もちもちしている食感のやつだ。


 家に帰ってからそれを食べた。カレーパンとマフィンを食べ終えた時点ではかなりまだ腹がすいていたが、マフィンがくいでがあったので腹はいっぱいになった。その後パソコンで時間をつぶす。それから昼寝をして、水晶幻想を読む。川端の文章は独特である。1つ1つの文はとても綺麗であるが、それらがあわさるとどうも統一感の欠けた文章になっている。小説全体はいかにも空虚で、それがなおさら個々の文の美しさを浮き上がらせている。彼の小説を読んでいると、廃墟の中を歩いて宝石を拾い集めているような気分になってくる。そして探索を終えて手のひらの上に宝石を並べてみても、心の中に広がるのは満足感というよりは倦怠感なのである。このような印象を与える小説は他にはなかなかない。

 夜は手巻き寿司。海苔でたくさんの魚と酢飯を巻いて食べる。なぜか手巻きだとたくさんの米を食べることができる。酢飯だから食えるのかもしれない。

 風呂から上がると、やることがないのでまたパソコン。またダウンタウンの動画をずっと見てしまった。尼崎出身の芸人2人のために、一体どれほど貴重な時間を費やせば気がすむのだろうか。


 松本人志が抱いてきた素人女や、芸能人のことを考えてみる。仕事を終え、スタジオを出る。そしてホテルで女と落ちあい、そしてベッドの上に女を寝かせる。気だるい表情で松本はあおむけになり、女が自分の上で腰を振る姿を見ながら煙草を吸う。そして心の中でつぶやく「しょうもな」と。


 そんなことを何度もくり返し、最終的にはお天気お姉さんをしていた女性と結婚した。自分から結婚したかった、というよりは相手の計略が成功したのであろう。子どもができては年貢の納め時、と松本もしぶしぶ結婚に同意した。そんなところだったのだろう。


 …まあこんな空想は日記に書くことではない。この辺でやめておこう。

 それにしてもテレビは我々の脳みそをいかに強くつかんでいることか。子どもの頃からテレビを見てはしゃいでいる我々は、どうしてもテレビに「右を向け」といわれると右を向いてしまう習性を持っている。幼い頃に身につけた習性だからなかなか変えるのも難しい。変えるのは難しいから、それは神社の巨石のように「昔からあるもの」と神格化してしまい、できるだけ近づかないように常に心がけていくしか方法はないのかもしれない。


 このままでは長い文章を書いてしまいそうだ。とにかく一旦日記は終えよう。


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