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2014年2月24日の雑記


 「自尊心が強すぎて受け取ることができない人間は、自尊心が強すぎてまた与えることができない人間でもある」

 ヘンリーミラーのこの言葉がとても強く印象に残った。

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 マリオネットの動画を見た。非常に印象深かった。今までマリオネットなんて気にもとめたこともなかったが、初音ミクの曲でマリオネットシンドロームとかいうのがあって、それを聴いていたらなんとなくマリオネットの動画を見てみたいと思ったのである。


 私が見た動画ではこんな感じであった。初めは音楽にあわせて踊ったり歩き回ったりしていたマリオネットがやがて自らを操る何かの存在にきづいて色々ともがきはじめる。そして1本の糸が切れる。それに気づいた人形は次々と糸を切っていく。段々と身動きがとれなくなってくるがそれでもかまわずに最後の糸まで自ら切って動かなくなる。そして人形を操っていた者も舞台を去り、後にはもう動かないマリオネットだけが残されて幕、というものである。私は最初こういうのがマリオネット劇の主流なのかと思ったが、どうやらそうでもないようだ。しかし自ら糸を切るマリオネットというのは面白い。以下ソース


 演じ手はphillippe gentyというフランスの人。マリオネットの特性をよくいかした面白い劇であった。

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 その後バレエを見た。つま先から指先まで完璧に直線に伸ばした人間の体がこれほどまでに美しいとは思わなかった。長年の研究と鍛錬の賜物だろう。


 とにかく演者は始終つま先で、地面に触れている部分が極端に少ない。これほどまでに演者が地面から離れるというのはバレエ特有ではなかろうか。そのことがバレエ独特の浮遊感、幻想感、非日常感を生み出す源になっていると私は思った。

 能はべったりと足をつけ、体を低い姿勢で固定したまま移動する。バレエはつま先だけでちょこちょこと移動したり、リズムにのってテンポよく横の移動をする。いずれにしても演劇において横の移動とは問題である。この横の移動というものをおろそかにするとせっかく作り上げた演劇という空間そのものが崩壊してしまう。能には能のやり方があるように、バレエにはバレエのやり方があるのだろう。


しかしあれこれ物知り顔で語るのはこの辺にしておこう。なんといってもバレエなんて今日始めてみたに過ぎないのだから。
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