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虚勢の星から

こんばんは。冷えますね、空気清浄機に加湿機能が付いていることを忘れておりまして、危うく加湿器を買いそうになった いつもタツオです。

今日は、ご存知の方がいらっしゃるかも知れませんが「助さん角さん、懲らしめてやりなさい」で有名な水戸黄門、水戸光圀公の命日ですね。

テレビ番組で描かれている水戸黄門と、実際の水戸光圀公の生活様式や性格は大分ちがったのではないかと言われておりますが、ここは私の様な馬の骨が話す事ではないでしょう。

それでは、参りましょう「おーい!!」



上杉の部下:「上杉様、一通の書状が届いております」

※久しぶりの登場なのでプロフィールを載せておくぞ。急いでいたら飛ばしてくれ。

・上杉雲双(ウエスギ・ウンソウ)

うさん警察署の署長。剣術家で居合道の達人。刀を鞘から抜いて僅か0.3秒の早業で人を切り倒す。「鬼の雲双」の異名を持つ。
趣味は手芸にパッチワーク。小さな子グマのぬいぐるみ「ダッキー」の収集という噂も。
少女マンガ「テーラーぷ〜ん」や「亀より刺身」の大ファン。



上杉 雲双:「どれどれ、見せてみろ。ん?汚い字じゃな、なんて書いてあるんだこれは」

上杉の部下:「そんな汚い字で送ってくる人物ですから、何処かの馬の骨ですよ。その書状、私の方で破棄しておきます」



声:「待てーい!!!」



・ペイン・ポスギ

とにかく、脱ぎたがる忍者。「キナ臭島」で うさん警察署長の「上杉雲双」と歴史に残る死闘を演じたかったが、雲双の逆水平チョップで、たった3秒の失神KO負けを喫する。緊急搬送の為、「キナ臭島」から運び出されたときに何故か下半身露出という醜態を演じた。
忍者であるが、遂行した任務を吹聴する癖があるせいで依頼が激減。空いた時間を筋トレに費やしている。総じて言うならヒマ人で、誰も相手にしてくれないのである。


ペイン・ポスギ:「フッやはりな。オレ様の果たし状を読めないほどのマヌケだったか。こっそりと見物していて良かったぜ」


上杉雲双:「左様じゃ、お主の言うように馬の骨じゃったわ。破って捨ててあのバカをつまみ出せ」


ペイン・ポスギ:「ハッハッハ、聞いたかお前ら!こんな弱腰の男が警察署長だとよ!この村の未来は危ういぜ。おい上杉!これはリベンジマッチだ、尋常に勝負しろ!」

イチモツ・コタロー:「無理やり連れて来られて、この暑苦しい現場。どうしろってんだよ」

シメノ・ダイフク:「もうじき終わるよ。村の皆んなはポスギを相手にしてないし、仕方ないって。可哀想じゃん」

ウマミ・スー:「でも、今回のポスギはいつに無く自信満々よ」


上杉雲双:「えーい!わかったわかった。しかしポスギよ、字が汚くて内容が読めんのだが…」


ペイン・ポスギ:「ハッハッハ。いいか一度しか言わないから耳の穴をかっぽじって聞け!明日の正午に、キナ臭島のど真ん中で決闘だ!いいな!逃げるなよ!さらばだ…シュッ」


タッタッタ

上杉の部下:「さらばだ…シュッって、あたかも消えたかのような効果音を出してるが、アイツの足おそ過ぎるだろ…まだいるよ」


タッタッタ




翌日、午前

いつもタツオ:「ウッヒョー!あのビキニの子!体のラインがキレッキレじゃ!」

ヒノキダ・ゲンコク:「フォッフォ!今回は歴戦の狩人ゲンコク様が一番槍じゃ!あの美女をモノにするのはワシじゃ!すまんな、音速の貴公子いつもタツオよ!」


いつもタツオ:「うぬぅ!負けるか」


声:「お二人共、今日の話を聞いていない様ですね」


いつもタツオ:「ん?なんじゃアカシか」

・メザメノ・アカシ

科学者で天才。人工知能(でーぶランニング)の開発を進めながら、なぜか新種の人体細胞(スカッペ細胞)を発見するなど、うさん村で初の「ノッペル賞」受賞者になるのでは、と期待されていたがスワルに感化され隠者に。 商業地域が急速に発展したのも天才アカシの功績である。
隠者になる前に残した手記、ハッカーノートは「天才を通り越し宇宙人」とまでいわれた彼の方程式がギッシリ詰まっていた。


メザメノ・アカシ:「昨日、タツオ先生の生徒さん達がポスギに連れられて うさん警察署を訪れていたので、気になって尾行したのです」

いつも・タツオ:「ほう、吾輩の生徒らがな」

メザメノ・アカシ:「はい。内容はカクカクシカジカでして…一応報告までに」

ヒノキダ・ゲンコク:「なるほど、ポスギも懲りぬ奴よのぉ」

メザメノ・アカシ:「おそらくポスギの負け、今回も秒速で決着が付くでしょう」

いつもタツオ:「そうかの?このところのポスギは食生活の改善やプロテイン、日頃のパンプアップの甲斐あって身体が2、3回りも大きくなっておる。暇がもたらす筋トレの成果じゃ」

メザメノ・アカシ:「確かに身体の大きさと口数、声量だけは上杉殿を上回っておりました。しかし、所々で手足が小刻みに震えておりました。あれは、自律神経が乱れていて、内心ではかなり恐れをなしている証拠です。目の前で上杉殿に睨まれた時、身体が正直に反応したのでしょう」

ヒノキダ・ゲンコク:「流石はアカシじゃ、細かいところまで良く見ておるのぉ。自律神経は呼吸と同じで、無意識化でも働いている。精神的な乱れをもろに受けて反応が一目でわかるからな」

いつも・タツオ「では、ヒノキダ先生もアカシも上杉殿に賭けるということじゃな。吾輩はポスギに一票!賭け事の基本は逆張りじゃ。おっ!もう直ぐ時間じゃな」


カチッ

正午ピッタリ





ペイン・ポスギ:「行くぜ!秘術!スワッピング ダッチワイフ!」


「ぎゃあああぁぁぁぁぁ!!!」


バタッ


試合時間39秒

◯上杉雲双 - ペイン・ポスギ●

決まり手「アルゼンチン バックブリーカー」によるレフリーストップ

ヒノキダ・ゲンコク:「タツオ先生、約束の通り今夜はナイトパブに集合じゃ!逃げてはなりませんぞ!」


いつもタツオ:「一瞬でもポスギに期待した吾輩は馬鹿じゃ…」


・弱い犬ほど良く吠える、今日はそんな話です。

そう、虚勢を張るとはこの事でしょうか。街などで人を押しのけてオラオラと踏ん反り返る様に歩くオッサンを時折見かけることがあります。

声も人一倍大きく乱暴な言葉を使うこの種のオッサンなどは、本当は気が小さく小心者であることを隠す為に自分を大きく見せていたりとか…。

一気に寒くなってきました。風邪をひかない様に今週も乗り切りましょう!それではまた!

-おしまい-

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